医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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原因不明の倦怠感が続く・疲れが取れない・糖尿病や腎臓病・甲状腺疾患がある方へ
倦怠感・疲れやすい原因とは?続く場合に内科医が解説
倦怠感・疲れやすい原因(貧血・甲状腺・糖尿病・腎臓病・高血圧)と何科を受診すべきかを総合内科専門医が解説します。1か月以上続く倦怠感は内科で血液検査を。
倦怠感や「疲れやすい」という症状は、睡眠不足や過労のような生活習慣の問題だけでなく、貧血・甲状腺機能異常・糖尿病・慢性腎臓病・心不全・感染症後の体調変化など、さまざまな病気でみられます。特に1か月以上続く場合や、体重減少・息切れ・むくみ・発熱・夜間発汗などを伴う場合は、内科で原因を絞り込むことが大切です。
この記事のポイント
まずは、倦怠感の代表的な原因を整理します。自己判断で「年齢のせい」「忙しいから」と片づけず、全身状態をみながら原因を考えることが重要です。
| カテゴリ | 主な原因 | 特徴・ポイント |
|---|---|---|
| 生活習慣 | 睡眠不足・過労・栄養不足 | 休養や生活改善で軽快することがあるが、長引く場合は他の原因も考える |
| 血液 | 鉄欠乏性貧血 | 顔色不良・動悸・息切れ・めまいを伴うことがある |
| 内分泌 | 甲状腺機能低下症 | 寒がり・むくみ・便秘・体重増加を伴うことがある |
| 内分泌 | 甲状腺機能亢進症 | 動悸・発汗・体重減少・手のふるえを伴うことがある |
| 代謝 | 糖尿病・高血糖 | 口渇・多飲・多尿・体重減少・疲れやすさがサインになることがある |
| 腎臓 | 慢性腎臓病(CKD)・尿毒症 | むくみ・夜間頻尿・食欲低下・貧血を伴うことがある |
| 循環器 | 心不全・心血管疾患 | 労作時息切れや下腿浮腫を伴う場合がある |
| 精神・睡眠 | うつ状態・睡眠障害 | 気力低下・不眠・日中の眠気を伴うことがある |
| 感染後 | 感染症後の倦怠感 | 回復後もしばらく倦怠感が続くことがある |
| その他 | 悪性疾患・薬剤性・肝疾患など | 体重減少・発熱・食欲低下を伴う場合は精査が必要 |
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「倦怠感は多くの疾患で出るものであり、一概に倦怠感しか症状がないというケースは少ないです。そのため、倦怠感以外の症状があるかどうか・その症状がどのようなものか・症状はいつからあるのかによって、鑑別が変わってきます。感染症や悪性腫瘍・甲状腺疾患をはじめとするホルモン異常・肝機能障害や腎不全・糖尿病や心不全・慢性疲労症候群や精神疾患など、多くの疾患が可能性として考えられる以上、基本的に血液検査は行うことが多いですが、一般的な血液検査のほかにも甲状腺疾患・コルチゾール異常を代表とする副腎疾患などの検査が必要となる場合があります。」
鉄欠乏性貧血では、体のすみずみに酸素を運ぶ赤血球やヘモグロビンが不足し、疲れやすさやだるさが出やすくなります。特に月経量が多い方・妊娠中の方・食事量が少ない方では起こりやすく、動悸・息切れ・めまい・顔色不良を伴うことがあります。関連症状がある場合は、血算に加えてフェリチンなども確認し、鉄欠乏の有無を評価します。貧血は「なんとなく調子が悪い」の背景に隠れていることが少なくありません。
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甲状腺ホルモンは全身の代謝を調整しており、甲状腺機能低下症では代謝が落ちることで強い倦怠感・寒がり・むくみ・便秘・体重増加・気分の落ち込みがみられます。加齢や更年期の不調と間違われやすく、見逃されやすい原因の一つです。採血でTSHやFT4を確認することで診断の手がかりになります。症状がゆっくり進むため、「最近ずっと調子が悪い」という訴えで見つかることもあります。
糖尿病では、血液中に糖が多くても細胞がうまくエネルギーとして使えず、疲れやすさや倦怠感につながることがあります。高血糖に伴う口渇・多尿・体重減少・倦怠感などの症状に注意が必要です。また、糖尿病に腎症や貧血・神経障害が重なると、倦怠感はさらに強くなることがあります。血糖コントロールの悪化を放置せず、HbA1cや血糖値の確認が重要です。
慢性腎臓病が進行すると、老廃物の排泄が不十分になり、食欲低下・吐き気・集中力低下・倦怠感が出てきます。CKDに伴う貧血(腎性貧血)が加わることで疲労感が強くなります。CKD関連貧血は生活の質に大きく影響し、ヘモグロビンが改善すると「疲れにくくなった」と感じる方もいます。eGFR低下やクレアチニン上昇を指摘されている方で疲れやすさが増してきた場合は、腎機能悪化のサインとして評価が必要です。
高血圧そのものは初期に強い症状が出にくいことが多い一方、長期にわたり心臓へ負担をかけると心不全につながり、労作時の息切れ・むくみ・疲れやすさとして現れることがあります。特に「階段で急にしんどい」「夕方に足がむくむ」といった変化は見逃せません。倦怠感だけでは原因を特定できないため、血圧・心電図・胸部所見・採血などを組み合わせて全身を評価します。高血圧治療中でも症状がある場合は、別の病気が隠れていないか確認が必要です。
糖尿病・慢性腎臓病・甲状腺疾患のある方では、倦怠感が単独の不調ではなく、病状悪化のサインであることがあります。とくに糖尿病では高血糖・脱水・腎障害・貧血が重なりやすく、CKDでは腎性貧血や尿毒素蓄積が疲労感に関与します。
| 病気 | 倦怠感との関係 | 特に注意すること |
|---|---|---|
| 糖尿病 | 高血糖・脱水・合併症で疲れやすくなる | HbA1c・血糖値・腎機能・貧血を一緒に確認する |
| 慢性腎臓病(CKD) | 尿毒素蓄積や腎性貧血が関与する | eGFR・クレアチニン・ヘモグロビンの推移が重要 |
| 甲状腺機能低下症 | 代謝低下で慢性的なだるさが出る | TSH・FT4を確認し、治療量を調整する |
| 高血圧・心不全 | 心機能低下で全身への血流が落ちると疲れやすくなる | 息切れやむくみを伴う場合は早めに評価する |
| 貧血 | 酸素運搬低下で全身倦怠感が出る | 鉄欠乏か・腎性貧血か・慢性炎症かを見分ける |
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「糖尿病や腎不全は痛みが出るものではなく、基本的に自分ですぐに気が付くような症状は乏しいことが特徴です。特に健康診断を受けていない方などは気が付かないうちにかなり進行していることもあり、倦怠感の鑑別として血液検査は必須となります。また糖尿病や腎不全は慢性疾患のため、倦怠感などがあってもその症状自体に慣れてしまっているため、検査をしてみるとかなり進行しているということはよくあります。適切な治療をすると、患者さんがかなり楽になり『今までの生活と全然違う!』とおっしゃることもあり、症状が出にくい病気の難しさを感じることも多いです。」
次のような場合は、単なる疲れではなく病気が背景にある可能性があります。特に1か月以上続く・体重減少がある・息切れやむくみがある・発熱や寝汗が続くといった場合は、早めに内科を受診してください。
| 状況 | 受診先の目安 |
|---|---|
| 1か月以上続く倦怠感 | まずは内科 |
| むくみ・息切れ・尿の変化がある | 内科、必要に応じて腎臓内科・循環器内科 |
| 寒がり・便秘・体重増加がある | 内科、必要に応じて内分泌内科 |
| 顔色不良・動悸・息切れがある | 内科 |
| 口渇・多尿・体重減少がある | 内科・糖尿病内科 |
| 強いだるさに加えて意識障害や強い呼吸苦がある | 救急受診 |
倦怠感の診療では、症状そのものよりも「何が背景にあるか」を探ることが大切です。持続期間・体重変化・発熱・息切れ・排尿の変化・服薬歴・睡眠状態などを丁寧に確認し、必要な検査につなげます。一般的には、血液検査で血算・フェリチン・血糖値・HbA1c・腎機能・肝機能・甲状腺機能・炎症反応などを確認します。症状や結果に応じて、尿検査・心電図・胸部X線・超音波検査などを追加し、必要時には専門科へ紹介します。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「当院では、倦怠感を主訴に来院された患者さんには、まず既往歴・内服薬・病歴などの問診を徹底的に行います。その上で血液検査を行いますが、ホルモン検査を同時に行うことも多いです。特に副腎機能を調べるコルチゾールは日内変動が強いため、当院ではホルモン検査に関しては早朝空腹時採血を推奨しており、後日改めて血液検査にいらしていただくことが多いですね。その後、検査結果に応じて治療が始まります。」
倦怠感の原因は、睡眠不足や過労だけでなく、貧血・甲状腺機能異常・糖尿病・慢性腎臓病・心不全・感染後の体調変化など多岐にわたります。1か月以上続く場合や、体重減少・息切れ・むくみを伴う場合は内科で評価を受けることが重要です。
貧血・甲状腺機能低下症・糖尿病・慢性腎臓病・心不全・悪性疾患・うつ状態などが考えられます。血液検査を中心に、必要に応じて尿検査や画像検査を行うことで、原因を絞り込みます。
はい。糖尿病では高血糖によりエネルギーがうまく使えず、口渇・多尿・体重減少とともに倦怠感が出ることがあります。さらに腎症や貧血が重なると、疲れやすさが強くなることがあります。
まずは内科の受診が基本です。採血で貧血・血糖・腎機能・甲状腺機能などを確認し、必要に応じて腎臓内科・循環器内科・内分泌内科・心療内科などにつなげます。
多くの原因は血液検査で絞り込めます。血算・フェリチン・HbA1c・血糖値・クレアチニン・eGFR・TSH・FT4・肝機能・炎症反応などが有用です。
倦怠感はありふれた症状ですが、その裏に治療すべき病気が隠れていることがあります。特に、糖尿病・腎臓病・甲状腺疾患・高血圧のある方や、健診異常を指摘された方は、早めにご相談ください。
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本記事は日常診療の視点から監修しています。症状の状態によって適切な対応は異なります。自己判断せず医療機関へご相談ください。