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貧血の症状チェックリスト|ヘモグロビンの危険な数値・原因・対処法を内科専門医が解説|
医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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貧血の症状チェックリスト|ヘモグロビンの危険な数値・原因・対処法を内科専門医が解説

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健診で「貧血気味」と言われた方、だるさ・動悸・息切れが気になる方へ

貧血の症状チェックリスト|ヘモグロビンの危険な数値・原因・対処法を内科専門医が解説

「だるい」「めまいがする」「階段を上ると息切れがする」——こうした症状は貧血のサインかもしれません。この記事では、①症状チェックリスト、②ヘモグロビン数値の意味、③原因、④対処法・受診先、の順で解説します。貧血の多くは鉄欠乏性貧血で治療できます。ただし、男性・閉経後の女性・高齢者の貧血は「出血(特に消化管)」が隠れていることがあり、必ず原因を調べる必要があります。

この記事のポイント

  • 貧血の初期症状は「だるさ・疲れやすい・動悸・息切れ・頭痛・集中力低下」。ゆっくり進むと無症状のことも多い
  • ヘモグロビンは男性13.0未満・女性12.0未満(非妊娠)で貧血(WHO 2024年)。人間ドック学会の健診判定では男性12.0以下・女性11.0以下が「要精密検査」
  • 一番多い原因は鉄欠乏性貧血。しかし男性・高齢者は胃潰瘍・大腸がんなど出血の検索が必須
  • 「立ちくらみ」は貧血ではなく血圧の問題(起立性低血圧など)であることが多い
  • 鉄剤はヘモグロビンが戻っても、貯蔵鉄(フェリチン)が回復するまで続けるのが原則

貧血の症状チェックリスト【初期症状から重い症状まで】

貧血とは、血液中のヘモグロビン(赤血球の中にある、酸素を運ぶたんぱく質)が減って、体のすみずみに酸素を届けられなくなった状態です。酸素不足で起こる症状は、進行のスピードと程度によって変わります。

初期症状(自覚しやすいものから)

  • ☐ 全身のだるさ、疲れやすい
  • ☐ 階段を上るときの息切れ、動悸
  • ☐ 頭痛、めまい、ふらつき
  • ☐ 集中力の低下、眠気
  • ☐ 顔色が悪いと指摘される

これらは酸素不足の影響が体全体に及んだサインです。階段を上る、坂道を歩く、お風呂上がりなど、体に負荷がかかったときに強く出るのが貧血の症状の特徴です。デスクワーク中は気にならないのに、帰り道の坂で息切れがする——こうした「動いたときだけの症状」は、貧血を考える手がかりになります。

ただし、貧血はゆっくり進むと体がその状態に慣れて、自覚症状がほとんどないことも少なくありません。健診の血液検査で初めて気づく方が実際には多いです。

進行したときの症状(重度の貧血)

  • 安静にしていても動悸・息切れがする
  • 起き上がれないほどの強いだるさ
  • 胸痛(心臓に負担がかかっているサイン)
  • 失神(めまいとともに意識が一瞬飛ぶ)

ヘモグロビンが8g/dLを下回るような重度の貧血では、心臓が酸素不足を補おうとして拍数を増やすため、不整脈や心不全のきっかけになることがあります。

鉄欠乏に特徴的な症状

貧血の中で最も多い「鉄欠乏性貧血」では、鉄そのものの不足による独特の症状が出ることがあります。

  • 氷をかじりたくなる(氷食症といい、鉄欠乏で特徴的にみられます)
  • 爪がスプーン状にへこむ(匙状爪)
  • 舌の痛み・舌炎
  • むずむず脚症候群(夕方〜夜、脚がむずむずしてじっとしていられない)

これらが当てはまるなら、鉄欠乏の可能性が高く、血液検査(フェリチン)での確認をおすすめします。脚のむずむずについてはむずむず脚症候群の記事もご覧ください。

自分で確認できるサインと、その限界

  • まぶたの裏の色:下まぶたを軽く引っ張って裏側を見ます。ふだんはピンク色ですが、貧血が進むと白っぽくなります
  • 爪・手のひら:爪や手のひらの色が白っぽい

ただし、これらは「見た目での簡易チェック」にすぎません。判定には個人差が大きく、色が白くなくても貧血はあります。確実に調べる方法は血液検査しかありません。

「立ちくらみ」は貧血ではなく血圧の問題のことが多い

「急に立ち上がると目の前が暗くなる」という立ちくらみは、貧血と思われがちですが、実際には起立性低血圧(立ち上がったときに血圧が下がる状態)や迷走神経反射によることが多いです。貧血でも立ちくらみは起こりえますが、慢性の貧血は「階段を上るときの息切れ・動悸」のような体を動かしたときの症状で気づかれることが中心です。立ちくらみが主症状なら、血圧の問題として別に確認が必要です。詳しくは低血圧の症状・治し方の記事をご覧ください。

貧血の数値:ヘモグロビンの基準値と危険な数値

健診・人間ドックの判定とWHO基準を1つの表に

健診結果票の「血色素量」はヘモグロビン(Hb)と同じものです。健診の判定区分は「精密検査が必要な人を振り分ける実用的な線引き」、WHOの基準は「貧血かどうかの定義」と、目的が少し違います。そのため、健診では「C(要再検査)」でもWHO基準ではすでに貧血、というズレが生じます。

判定 血色素量(g/dL) WHOの貧血基準との関係
A(異常なし) 男性13.1〜16.3/女性12.1〜14.5 WHOの貧血基準(男性13.0未満・女性12.0未満)より少し高めの範囲
B(軽度異常) 男性16.4〜18.0/女性14.6〜16.0 多い側。貧血とは逆方向
C(要再検査・生活改善) 男性12.1〜13.0/女性11.1〜12.0 WHOではすでに貧血に該当する範囲。「様子見」ではなく原因の確認を
D(要精密検査・治療) 男性12.0以下・18.1以上/女性11.0以下・16.1以上 少ない側は明確な貧血。速やかに精密検査を

出典:日本人間ドック・予防医療学会「判定区分 2025年度版」(2025年4月1日改定)/WHO「Guideline on haemoglobin cutoffs to define anaemia in individuals and populations」(2024年3月)

WHOの貧血の定義は、成人男性13.0g/dL未満、妊娠していない成人女性12.0g/dL未満、妊婦は妊娠初期・後期11.0未満・中期10.5未満です(WHO「Guideline on haemoglobin cutoffs to define anaemia」2024年3月)。2024年の改訂で、妊娠中期の基準が引き上げられました。

貧血の重症度の目安

重症度 成人女性(非妊娠) 成人男性
軽度 11.0〜11.9 g/dL 11.0〜12.9 g/dL
中等度 8.0〜10.9 g/dL 8.0〜10.9 g/dL
重度 8.0 g/dL未満 8.0 g/dL未満

出典:WHO 2024年3月

健診で「貧血」「血色素量 L」と書かれたら

健診結果票で血色素量の欄に「L」(Low=低い)と書かれていたら、数値を確認してください。

  • 女性で11.1〜12.0:WHO基準では貧血です。月経のある女性なら鉄欠乏の確率が高く、フェリチン検査で確認する価値があります
  • 男性で12.1〜13.0:WHO基準では貧血です。男性・閉経後女性なら出血源の検索も考える必要があります
  • 男性で12.0以下/女性で11.0以下:健診判定は「要精密検査」です。1〜2か月以内を目安に内科を受診してください

ヘモグロビンがいくつ以下だと輸血が必要?

目安として、慢性の貧血ではヘモグロビン7g/dL前後が輸血を考える一つの目安とされています(厚生労働省「血液製剤の使用指針」)。ただし重要なのは次の点です。

  • 鉄欠乏性貧血、ビタミンB12欠乏性貧血など輸血以外の方法で治せる貧血には、原則輸血は行いません
  • 腎性貧血には輸血ではなく、ESA製剤(赤血球を増やすホルモンの注射)やHIF-PH阻害薬と鉄剤で治療します
  • 逆に、ヘモグロビンが7より高くても、心臓の病気がある人や症状が強い人には輸血が必要になることがあります

つまり「何g/dLを切ったら自動的に輸血」という線はなく、原因を明らかにして、原因に合った治療をするのが鉄則です。健診レベルの貧血(10g/dL前後)でいきなり輸血になることはまずありません。

貧血の原因【一番多いのは鉄欠乏】

貧血は「病名」ではなく、さまざまな原因で起こる「状態」です。原因によって治療法がまったく変わるため、見極めが重要です。

鉄欠乏性貧血(月経・妊娠・胃の手術・偏食)

世界でも日本でも、最も多い貧血の原因は鉄欠乏です(WHO「Guideline on haemoglobin cutoffs to define anaemia」2024年3月)。鉄はヘモグロビンの材料になるため、不足すると赤血球が作れなくなります。

  • 月経:毎月の月経で鉄を失うため、月経のある女性は鉄欠乏になりやすいです。特に月経量が多い人(過多月経)は要注意です
  • 妊娠:おなかの赤ちゃんに鉄が使われるため、妊娠中は貧血になりやすい時期です
  • 胃の手術後:胃を切除・縮小すると、鉄の吸収が悪くなります
  • 偏食・極端なダイエット:鉄を含む食品が足りない食生活が続くと貧血になります

食事での対策(鉄分の多い食べ物)については、鉄分の多い食べ物ランキングの記事で詳しく解説しています。

出血による貧血(胃潰瘍・大腸がん・痔)——男性・高齢者は必ず調べる

体の中から少しずつ血が失われても、貧血になります。

  • 胃・十二指腸潰瘍
  • 胃がん・大腸がん
  • 痔(じ)
  • 食道静脈瘤(肝硬変の方)

ここで最も重要なのは、男性・閉経後の女性・高齢者の貧血は、消化管からの出血(特に胃がん・大腸がん)を必ず疑うということです。月経のある女性と違って、男性や閉経後女性が鉄欠乏になる「生理的な理由」がないためです。健診で貧血を指摘された男性が、自分で鉄のサプリを飲んでごまかすのは非常に危険です。便潜血検査や内視鏡で出血源を調べる必要があります。

ビタミンB12・葉酸の不足

鉄以外に、赤血球を作るのに必要なのがビタミンB12と葉酸です。これらが不足すると、赤血球が大きくなりすぎて働きが悪くなる「大球性貧血」になります。

  • ビタミンB12:肉・魚・卵に多い。胃の手術後、厳格な菜食、高齢者(胃の吸収機能の低下)で不足しやすいです
  • 葉酸:緑黄色野菜に多い。アルコールをたくさん飲む人、妊娠中(胎児の発育に使われる)で不足しやすいです

腎性貧血(慢性腎臓病)

腎臓には「エリスロポエチン」というホルモンを作り、骨髄に赤血球の生産を指示する働きがあります。慢性腎臓病で腎機能が落ちると、このホルモンが足りなくなり、腎性貧血が起こります。腎性貧血は鉄剤だけでは治らず、ESA製剤(エリスロポエチンを補う注射)やHIF-PH阻害薬(飲み薬)による治療が必要です。健診で貧血と同時に「クレアチニンが高い」「eGFRが低い」と指摘された方は、腎性貧血の可能性があります。詳しくはクレアチニンが高いと言われたら/eGFRとはの記事もご覧ください。

慢性の病気・甲状腺の病気に伴う貧血

慢性感染症、膠原病、がんなどの慢性の病気では、鉄がうまく使えなくなり貧血になります(慢性疾患に伴う貧血)。また、甲状腺機能低下症では新陳代謝が下がって貧血になりやすいです。貧血の治療に反応しない場合は、これらの背景を疑います。甲状腺機能低下症の記事も参照してください。

血液の病気(再生不良性貧血・溶血性貧血・骨髄異形成症候群)

頻度は高くありませんが、骨髄で血液を作る力が落ちる病気(再生不良性貧血・骨髄異形成症候群)、赤血球が壊れてしまう病気(溶血性貧血)があります。

  • 貧血だけでなく白血球減少・血小板減少も同時にある
  • 貧血がどんどん進行する
  • 黄疸(目が黄色い)を伴う

こうした場合は、血液内科での精密検査(骨髄検査を含む)が必要です。白血球の異常については白血球が少ないと言われたらの記事もご覧ください。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「外来で多い貧血の原因は、やはり鉄分不足です。特に月経のある年齢の女性の場合は、多くの場合で鉄分不足になります。しかし中には別の原因のこともあるため注意が必要です。中でも消化管出血や血液疾患の場合は命にかかわるケースもあるので、注意が必要です。」

貧血と間違えやすい症状(頭痛・吐き気・眠気・気持ち悪い)

「貧血で頭痛がする」「貧血で吐き気がする」と心配される方は多いのですが、これらの症状がすべて貧血で起こるとは限りません。整理します。

症状 貧血で起こるか むしろ考えたい別の原因
頭痛 起こりうる(酸素不足で) 緊張型頭痛・片頭痛・血圧の問題
吐き気・気持ち悪い 起こりうる 迷走神経反射・胃腸の病気・耳(前庭)のめまいの病気
眠気・集中力低下 起こりうる 睡眠不足・睡眠時無呼吸症候群・甲状腺機能低下症
立ちくらみ まれに 起立性低血圧・迷走神経反射
だるさ・疲れやすい 起こりうる 睡眠不足・うつ・甲状腺の病気・糖尿病など

貧血の症状は「体を動かしたときに悪くなる(動悸・息切れ)」のが特徴です。安静にしていても吐き気や頭痛が続く、横になっても楽にならない場合は、貧血以外の原因を疑ってください。原因不明の疲れについては疲れやすい・だるさの原因の記事で詳しく整理しています。

貧血の対処法と治療

症状が出たときにすぐできること

  • しゃがむ・座る・横になる:めまい・ふらつきがあるときは、転倒を防ぐことが最優先です
  • 水分をとる:起立性低血圧による立ちくらみには水分補給が有効です
  • 無理に動かない:動悸・息切れが強いときは、運動を控えて安静にしてください

ただしこれらは応急の対応です。貧血の原因を調べずに繰り返すのではなく、受診して原因を確認しましょう。

鉄剤による治療(期間・副作用・フェリチンが戻るまで続ける理由)

鉄欠乏性貧血の標準治療は鉄剤の内服です。

  • 効果の時期:内服を始めると、まず2週間ほどで網赤血球(赤血球の若い細胞)が増え、ヘモグロビンは数週〜2か月かけて徐々に回復します
  • 服薬期間の目安:最も多い失敗が「ヘモグロビンが戻ったから」と途中でやめてしまうことです。体の中の鉄の貯蔵(貯蔵鉄=フェリチン)が回復するまで数か月単位で服薬を続けるのが原則です。貯蔵鉄が空のまま中止すると、貧血は再発します
  • 副作用:胃の不快感・便秘・黒色便(便が黒くなるのは鉄剤による正常な反応です)が主なものです。多くは①食後に飲む、②1日の量を2〜3回に分ける、③便秘が強いときは水分・食物繊維を増やす、といった工夫で続けられます
  • 静注鉄剤:胃の手術後で吸収が悪い、内服の副作用がどうしても続く、短期間で確実に回復させたい、といった場合には、点滴・注射で鉄を補う選択肢もあります。当院では経口鉄剤に加え、静注鉄剤による治療にも対応しています

食事での対策は「鉄分の多い食べ物」の記事へ

食事だけで不足した鉄を補うのは、実はなかなか難しいものです。とはいえ、日頃から鉄を含む食品(レバー・赤身肉・魚・ほうれん草など)をとることは、貧血の予防・再発防止として意味があります。食品の一覧と吸収率の上げ方は、鉄分の多い食べ物ランキングの記事で詳しく解説しています。

原因の病気の治療(出血・腎臓・ビタミン)

貧血は「鉄剤を飲めば終わり」とは限りません。

  • 出血が原因なら、出血源の治療(胃潰瘍の治療、痔の治療、婦人科的治療など)が必須です
  • 腎性貧血なら、ESA製剤やHIF-PH阻害薬による治療が必要です
  • ビタミンB12・葉酸欠乏なら、不足している栄養素の補充を行います

原因を調べずに鉄剤・サプリで様子を見るのは、出血源(まれにがん)を見逃すリスクがあります。

サプリメントで済ませてはいけないケース

市販の鉄サプリは、明らかな貧血の治療薬として作られていません。次に当てはまる方は、自己判断でサプリに頼らず受診してください。

  • 男性・閉経後の女性・高齢者の貧血(消化管出血の検索が必要)
  • ヘモグロビンが10g/dLを下回る貧血
  • 鉄剤を飲んでも改善しない貧血(鉄以外の原因の可能性)
  • 月経量が非常に多い(婦人科的な治療が必要なことがある)

何科を受診する?貧血の検査の内容

まずは内科。紹介先は原因次第

貧血で最初に受診するのは内科(できれば総合内科)です。原因の見当をつけてから、必要に応じて専門の診療科に紹介します。

  • 婦人科:月経量が多い(過多月経)・子宮の病気が疑われるとき
  • 消化器内科:胃潰瘍・大腸がんなど消化管出血が疑われるとき(便潜血陽性、男性・高齢者の鉄欠乏)。内視鏡が必要な場合は、当院から紹介状を作成します
  • 血液内科:再生不良性貧血など血液の病気が疑われるとき(当院では大学病院またはそれに準ずる規模の病院へ紹介します)

検査でわかること

貧血の精密検査では、主に次の血液検査を行います。

検査 わかること
血算(Hb・赤血球数・MCV) 貧血の有無・赤血球の大きさ(小さい=鉄欠乏が疑わしい、大きい=B12・葉酸欠乏が疑わしい)
フェリチン 貯蔵鉄の量。鉄欠乏の最も鋭敏な指標
血清鉄・TIBC 鉄の出入りの状態
網赤血球 骨髄が赤血球をどれだけ作っているか(治療への反応の指標)
ビタミンB12・葉酸 栄養素の不足
便潜血 消化管からの出血の有無
腎機能(クレアチニン・eGFR) 腎性貧血の有無

赤血球の大きさ(MCV)で方向性がつかめるのがポイントです。小さければ鉄欠乏、大きければB12・葉酸欠乏、正常なら慢性疾患・腎性・出血など、という具合に、検査の焦点を絞っていきます。

当院での検査の流れ【板橋区徳丸・東武練馬】

ゆう徳丸内科皮膚科では、健康診断の二次検査(要精密検査・要再検査)に対応しており、血算・フェリチン・腎機能などの血液検査が可能です。院長は総合内科専門医・腎臓専門医・透析専門医で、腎性貧血の診療経験も豊富です。

  • ① 健診結果を持って受診:過去の健診結果もお持ちいただくと、経年変化がわかり判断しやすくなります
  • ② 採血:健診結果をお持ちいただいた日に採血します(健診を受けたのが直近の場合は、間隔をあけて後日に採血します)
  • ③ 結果説明:翌日または翌々日以降に結果をご説明します。緊急性が高い場合は、午前受診なら当日午後にご説明できることもあります
  • ④ 必要に応じて紹介:血液の病気が疑われる場合は大学病院またはそれに準ずる規模の病院の血液内科へ、消化管出血が疑われる場合は消化器内科へご紹介します

アクセス:板橋区徳丸/東武東上線 東武練馬駅から徒歩10分・下赤塚駅から徒歩9分。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「腎性貧血は、腎機能が落ちてくると血を作るホルモンであるエリスロポエチンが不足することで貧血が進行します。その場合は、鉄分を内服しても貧血は改善せず、ESA製剤やHIF-PH阻害薬を投与することで貧血の改善を行います。」

貧血の症状についてよくある質問

Q. 貧血で一番多い原因は何ですか?

鉄欠乏性貧血です。世界でも日本でも、貧血の最も多い原因は鉄の不足です。特に月経のある女性は、毎月の月経で鉄を失うため、鉄欠乏性貧血になりやすいことが知られています。ただし「一番多い=鉄欠乏」と決めつけてはいけないのが、男性・閉経後女性・高齢者の貧血で、この場合は消化管出血の検索を優先します。

Q. ヘモグロビンがいくつ以下だと危険ですか?

WHO基準では男性13.0未満・非妊娠の女性12.0未満で貧血です(WHO 2024年3月)。健診の判定では、男性12.0以下・女性11.0以下が「要精密検査」にあたります(人間ドック学会 2025年度版)。ただし「危険」の度合いは数値だけでなく、どのくらいの速さで下がったかにもよります。急に下がった場合は症状も強く出ます。また8g/dL未満は重度の貧血にあたり、心臓への負担を考慮した早めの対応が必要です。

Q. 男性の貧血は危ないと聞きましたが本当ですか?

本当です。男性には月経という鉄を失う経路がないため、男性の鉄欠乏性貧血は消化管(胃・大腸)からの出血、ときに胃がん・大腸がんが隠れている可能性を必ず疑わなければなりません。同様に閉経後の女性も「月経がなくなったのに貧血」は出血を疑います。男性の貧血を鉄サプリで自己治療するのは、出血源の発見を遅らせる可能性があり危険です。

Q. 生理中だけ貧血の症状が出るのはなぜですか?

よくあることです。月経のたびに鉄が失われるため、生理中〜直後はヘモグロビンが下がり、だるさ・頭痛・集中力低下が出やすくなります。ただし生理以外の時期も症状が続くなら、もとになる鉄欠乏(貯蔵鉄の減少)が進んでいる可能性があり、フェリチンの検査をおすすめします。また生理の量がとても多い場合(過多月経)は、婦人科での治療で根本から改善できることがあります。

Q. 妊娠中の貧血はどうすればいいですか?

妊娠中はおなかの赤ちゃんに鉄が使われるため、貧血になりやすい時期です。WHOの妊婦の貧血基準は妊娠初期・後期11.0g/dL未満、妊娠中期10.5g/dL未満です(2024年改訂)。妊婦健診で貧血を指摘されたら、鉄剤での治療を行うのが標準です。放置すると母体のだるさが強く、赤ちゃんの発育にも影響する可能性があるため、産科・婦人科の指示に従って治療してください。

Q. 鉄のサプリを飲めば病院に行かなくていいですか?

おすすめしません。理由は2つです。第一に、鉄不足が本当に貧血の原因かを確認せずに飲むと、別の原因(出血・腎性貧血・ビタミン欠乏・血液の病気)の発見が遅れるおそれがあるためです。特に男性・閉経後女性・高齢者は注意が必要です。第二に、鉄不足があっても、どのくらいの量をどのくらいの期間飲めばよいかは、フェリチンの数値を見ながらでないと判断できません。1回の血液検査で原因と程度を確認するほうが確実で、結果的に近道です。

Q. 立ちくらみがするのは貧血ですか?

立ちくらみの主な原因は、実は貧血ではなく起立性低血圧や迷走神経反射であることが多いです。貧血は「動いたときの動悸・息切れ」で気づかれることが中心です。立ち上がるときに目の前が暗くなる、暑いところでふらっとする、という症状が中心なら、血圧の側の問題として低血圧の記事を参照してください。両方が重なることもあるため、判断に迷ったら血液検査と血圧測定の両方で確認するのが確実です。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「貧血の原因は、鉄分不足だけではなく消化管出血、ビタミンや葉酸不足、腎不全、血液疾患など多岐にわたります。原因によって治療方針は異なりますので、しっかり検査を受けることが必要です。」

まとめ|貧血の症状があれば、まず内科で血液検査を

  • 貧血の初期症状は「だるさ・疲れやすい・動悸・息切れ・頭痛」。ゆっくり進むと無症状のことも多いため、健診の血液検査が重要
  • ヘモグロビンは男性13.0未満・女性12.0未満で貧血(WHO 2024年)。健診のD判定(男性12.0以下・女性11.0以下)は速やかに精密検査を。C判定もWHOでは貧血の範囲
  • 一番多い原因は鉄欠乏性貧血。ただし男性・閉経後女性・高齢者の貧血は消化管出血(胃潰瘍・がん)の検索が必須
  • 鉄剤はヘモグロビン回復後も、フェリチン(貯蔵鉄)が戻るまで続けるのが原則
  • 「立ちくらみ」は貧血でなく血圧の問題のことが多い
  • まずは内科で血液検査。原因に応じて婦人科・消化器内科・血液内科へ紹介

健診で「貧血気味」と言われた方へ|板橋区徳丸・東武練馬

健診結果(できれば過去の分も)をお持ちのうえ、ご相談ください

受診当日に採血し、血算・フェリチン・腎機能まで確認します。総合内科専門医・腎臓専門医・透析専門医の院長が結果をご説明し、必要に応じて専門病院へご紹介します。

診療時間・アクセスを見る

参考資料:WHO「Guideline on haemoglobin cutoffs to define anaemia in individuals and populations」(2024年3月)/日本人間ドック・予防医療学会「判定区分 2025年度版」(2025年4月1日改定)/厚生労働省「血液製剤の使用指針」。最終確認日:2026年10月24日。
※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療に代わるものではありません。検査値の解釈は、年齢・症状・既往歴・他の検査結果を踏まえて医師が総合的に判断します。

この記事の監修者

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科 院長 吉田 悠

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科

院長 吉田 悠

腎臓病・糖尿病などの慢性疾患から急性期疾患まで幅広く診療し、全身を総合的に診る視点を大切にしています。患者さまに寄り添った丁寧な説明と診療を心がけています。

経歴・所属学会
日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医・元指導医
日本腎臓学会 腎臓専門医
日本透析学会 透析専門医
日本糖尿病協会 糖尿病認定医
日本高血圧学会 高血圧専門医
日本医師会 認定産業医
厚生労働省 臨床研修指導医
日本禁煙学会 認定指導者
元東京医科歯科大学(現東京科学大学) 腎臓内科 臨床講師
難病指定医

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