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低血圧の症状・原因・改善法とは?何科を受診すべきか高血圧専門医が解説|
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低血圧の症状・原因・改善法とは?何科を受診すべきか高血圧専門医が解説

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朝の倦怠感・立ちくらみ・めまいが続く方へ

低血圧の症状・原因・改善法とは?何科を受診すべきか内科医が解説

低血圧の基準値・症状・原因(脱水・薬剤・心臓・甲状腺・副腎)・改善法を、高血圧専門医・総合内科専門医の院長がわかりやすく解説します。

朝起きるのがつらい、立ち上がるとふらつく、頭が重い感じが続く——このような低血圧の症状に悩んでいる方は少なくありません。低血圧は体質でみられることもありますが、薬の影響や心臓・甲状腺・副腎の病気が隠れている場合もあり、症状が続くときは原因を分けて考えることが大切です。この記事では、低血圧の基準値・症状・原因・内科での検査・日常生活での対処法まで、学会ステートメントに沿ってわかりやすく解説します。高血圧の治療中に「下がりすぎでは」と感じた方にも役立つ内容です。

この記事のポイント

  • 低血圧の定義は収縮期血圧90mmHg未満が目安だが、症状の有無・原因の評価がより重要
  • 種類は本態性・起立性・二次性の3つ。起立性低血圧は高齢者の転倒リスクになる
  • 臨床的に最も多い原因は脱水と薬剤性(降圧薬の効きすぎ)
  • 心臓・甲状腺・副腎の病気が背景のことも——内科で一括確認できる
  • 失神・胸痛・発熱・収縮期血圧80mmHg未満はすぐ受診のサイン

低血圧とは?基準値と定義

低血圧の基準値

低血圧は一般に血圧が低い状態を指しますが、実際の診療では「数値」だけでなく、「症状があるか」「病気や薬が関係していないか」を合わせて判断します。健康診断で血圧が低めでも症状が全くない場合と、めまい・失神を伴う場合では意味合いが異なります。

項目 目安 ポイント
低血圧の目安 収縮期血圧90mmHg未満、または拡張期血圧60mmHg未満 数値だけでなく症状の有無が重要
起立性低血圧 起立後3分以内に収縮期血圧20mmHg以上、または拡張期血圧10mmHg以上低下 立ちくらみや失神の評価で重要な定義
追加評価が必要な例 失神・胸痛・息切れ・急な悪化・薬の開始後に出現 病気や薬剤性低血圧を疑う

低血圧の3つの種類

種類 特徴 主な背景
本態性低血圧 若い女性などでみられ、慢性的に血圧が低めでも重い病気がない状態 体質・やせ型・家族傾向など
起立性低血圧 立位で血圧が下がり、めまい・ふらつき・失神の原因になる 自律神経機能低下・脱水・加齢・糖尿病・薬剤など
二次性低血圧 他の病気や治療薬が原因で起こる 心疾患・内分泌疾患・感染症・出血・降圧薬など

低血圧の症状

低血圧の症状は「脳や全身への血流が一時的に不足すること」で起こりやすく、めまい・立ちくらみ・頭痛・だるさ・集中力低下・動悸などが代表的です。特に起立性低血圧では、立ち上がった直後から数分以内に症状が出ることが重要な手がかりになります。

よくある症状一覧

症状 起こりやすい場面 補足
めまい・立ちくらみ 立ち上がった直後・長く立っているとき 起立性低血圧で典型的
頭痛・頭が重い 朝・疲労時・脱水時 血圧変動や睡眠・自律神経の影響も関係
倦怠感・朝のつらさ 起床時・食後・暑い日 朝の循環調節や夜間の体液変化が影響
動悸・気分不良 起立時・入浴後・食後 心拍数増加を伴うことがある
失神・目の前が暗くなる 立位保持中・脱水時・薬の影響時 危険なサインとして早めの受診が必要

朝に症状が強い理由

朝は、夜間の発汗や尿量の影響で軽い脱水に傾きやすく、起床直後は自律神経の切り替えも十分でないため、血圧が下がりやすくなります。起立性低血圧も朝に目立ちやすいことが知られており、「朝だけつらい」という訴えにも医学的な裏づけがあります。

起立性低血圧とは

起立性低血圧とは、寝た状態や座った状態から立ち上がった後、3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下する状態です。高齢者・糖尿病・慢性腎臓病・心不全・神経疾患のある方で起こりやすく、転倒や失神、心血管イベントのリスクとも関連します。

低血圧の原因

低血圧の原因は一つではなく、脱水・食事・薬剤・自律神経の働き・心臓やホルモンの病気など、複数の要因が重なっていることもあります。症状の出る時間帯・食後との関連・薬の内服状況・基礎疾患の有無を確認することが大切です。

原因 具体例 診療で確認したい点
体液不足(脱水) 発熱・下痢・発汗・飲水不足 暑い日や体調不良後に悪化していないか
自律神経の調節不良 加齢・糖尿病・神経疾患 起立時症状・しびれ・便秘・発汗異常の有無
食後低血圧 炭水化物が多い食事・食後の血流変化 食後に眠気やふらつきが強くないか
薬剤性 降圧薬・利尿薬・α遮断薬・β遮断薬など 薬の開始・増量後から症状がないか
心血管・内分泌疾患 不整脈・心不全・甲状腺機能低下症・副腎不全など 胸痛・息切れ・体重変化・色素沈着などの随伴症状

心臓・甲状腺・副腎が原因の低血圧

心不全や重い不整脈では、全身へ十分な血液を送り出しにくくなり、低血圧や失神の原因になります。また、甲状腺機能低下症や副腎不全では、だるさや食欲低下・体重変化などとともに血圧低下がみられることがあります。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「低血圧の原因として臨床的に一番多いのは脱水です。特に夏場では汗を大量にかくことで脱水になり血圧が下がりやすくなります。よく高齢者の方から『汗をかかないから水を飲んでいない、エアコンをつけていない』などのお話を聞きますが、見た目の汗だけでなく不感蒸泄といって見えない汗をかいています。まずは水分をとることを意識しましょう。脱水に関係して多い原因として、薬剤性の低血圧というのもあります。簡単に言えば、薬が効きすぎている状態ですね。夏場は下がりやすくなるので、夏場に降圧剤を調整したりすることも多いですが、家庭血圧が重要なので、毎日しっかり計測することが重要です。それ以外の原因としては、心不全・甲状腺機能低下症・副腎疾患(副腎機能低下症・副腎不全など)・神経・精神科疾患に使用する薬剤などが原因となりえますが、基本的に息切れやめまい・脱力感などその他の症状を伴うことが多いですね。特に降圧剤含め内服薬を何も使用しておらず特に症状もない場合は意識的に水分を取るようにしていただくことが最重要です。」

降圧薬による低血圧

高血圧の治療は大切ですが、薬の種類・量・飲むタイミングによっては、特に高齢者や自律神経機能が低下している方で起立時の血圧低下が目立つことがあります。適切な降圧治療そのものが起立性低血圧を必ずしも増やすわけではなく、むしろ血圧変動の是正で改善する場合もあります。そのため、自己判断で中断するのではなく、原因となりやすい薬剤や服薬設計を見直すことが重要です。

こんな低血圧はすぐ受診——危険なサイン

低血圧であっても症状が軽く安定しているなら慌てなくてよい場合があります。ただし、以下の症状がある場合は単なる体質ではなく緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。

⚠️ 以下の症状を伴う場合はすぐに受診(場合によって救急)

  • 立っていないときにもぐったりする
  • 気を失った、または倒れた
  • 胸の痛み・強い息切れ・冷や汗がある
  • 発熱を伴う(敗血症の可能性)
  • 収縮期血圧が80mmHg未満、または血圧が測定できない
  • 降圧薬開始後に強いふらつきや転倒が出た

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「危険な低血圧は症状を伴う場合です。特に発熱している場合などは敗血症を起こしている可能性がありますし、息切れを起こしている場合は心不全を発症している場合があるので、緊急性が高いとされます。また、血圧が測定できない時、または測定できても収縮期血圧が80mmHg未満の時は必ず医療機関を受診しましょう。」

体質的な低血圧と病気による低血圧の見分け方

体質的な低血圧では、若い頃から血圧が低めでも日常生活に大きな支障がなく、検査でも大きな異常が見つからないことが多いです。一方、最近急に症状が出た・以前は問題なかったのに悪化した・体重減少や息切れ・内服変更がある場合は、病気や薬剤の影響を考えて検査を行います。

低血圧で何科を受診すればいいか

低血圧や起立時のふらつきがある場合、まずは内科・総合内科で相談するのが現実的です。内科では、脱水・貧血・薬剤性低血圧・心電図異常・内分泌疾患の手がかりをまとめて確認できます。

検査 目的 わかること
血圧測定(座位・立位) 起立性低血圧の評価 立位での血圧低下の有無を確認
血液検査(甲状腺・副腎・貧血) 内分泌・貧血の評価 甲状腺機能低下症・副腎不全・鉄欠乏性貧血の確認
血液検査(電解質・血糖) 脱水・代謝異常の評価 ナトリウム低下・血糖異常の確認
心電図 不整脈・虚血の確認 心臓が原因の症状を見つける助けになる
必要に応じた専門紹介 詳細評価 神経疾患・循環器疾患・内分泌疾患へつなげる

低血圧の改善法・対処法

低血圧や起立性低血圧の治療は、まず原因の確認と非薬物療法から始めるのが基本です。患者教育・生活調整・薬剤調整が治療の柱とされています。

水分・塩分の補給

飲水不足があると血圧は下がりやすくなるため、こまめな水分補給は基本です。症状に応じて水分や塩分を適切に補うことが勧められますが、塩分については高血圧や心不全を悪化させることもあるため、自己判断で大量摂取せず医師と相談することが大切です。

急に立ち上がらない・段階的な動作

寝た状態からすぐに立つのではなく、まず上体を起こし、次に座ってから立つといった段階的な動作が有効です。これは立位への循環調節を助け、めまいや転倒を減らす基本的な対策です。

弾性ストッキング・適度な運動

下肢や腹部に血液がたまるのを減らすため、弾性ストッキングや腹部圧迫は一部の患者で有効です。無理のない範囲での下肢筋力維持や軽い運動は、静脈還流を助け、起立時の血圧低下対策につながります。

食後低血圧の対策

食後にふらつく方では、一度にたくさん食べず少量ずつに分けることが勧められます。特に高齢者では食後低血圧が転倒や気分不良の原因になりうるため、食後すぐの入浴や長時間の立位も避けたほうが安全です。

薬物療法

生活調整だけでは症状が強い場合、原因に応じて薬物療法が検討されます。重症例の起立性低血圧ではミドドリンやフルドロコルチゾン・ドロキシドパなどが選択肢として挙げられますが、臥位高血圧や心不全との兼ね合いをみながら個別化が必要です。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「低血圧を起こす一番の原因は脱水と薬剤性です。そのため、血圧が低い場合には飲水をしっかり行っていただくこと、場合によっては薬剤の調整を行います。概ねその2つで改善しますが、起立性低血圧を起こす方は改善しないこともあります。しかし、昇圧剤を使って血圧が下がらないようにする治療というのはあくまで最終手段であり、水分・塩分を十分とること、起き上がるときにゆっくり立ち上がること、弾性ストッキングを使用すること、などがまず最初の手段になります。それでもなお、低血圧になってしまう場合、ふらつきや転倒のリスクが高く頭部外傷などの恐れがある場合は昇圧剤を使用する場合もあります。」

よくある質問

Q. 低血圧は何科を受診すればいいですか?

まずは内科・総合内科を受診してください。問診・起立時血圧測定・血液検査・心電図などで原因の方向性をつけ、必要に応じて循環器内科・神経内科・内分泌内科につなげます。

Q. 低血圧の基準値はいくつですか?

一般的な目安は収縮期血圧90mmHg未満、または拡張期血圧60mmHg未満です。ただし診療では数値だけでなく症状や背景疾患の有無を重視します。

Q. 朝だけ血圧が低いのはなぜですか?

朝は夜間の体液変化や軽い脱水・自律神経の切り替えの影響で血圧が下がりやすい時間帯です。起立性低血圧も朝に目立ちやすいことが報告されています。

Q. 降圧薬を飲んでから血圧が下がりすぎた場合はどうすればいいですか?

自己判断で中止せず、まず症状の有無・いつ下がるか・立ったときに悪化するかを確認して早めに主治医へ相談してください。薬の種類・量・服用時間の調整で改善することがあります。

Q. 低血圧は治りますか?

体質的な低血圧は完全に数値を変えるというより症状とうまく付き合うことが目標になることが多いです。一方、脱水・薬剤性・内分泌疾患など原因がはっきりしている低血圧は、原因への対応で改善が期待できます。

ゆう徳丸内科皮膚科へのご相談

以下のような方はお気軽にご相談ください。

  • 立ちくらみ・めまい・朝の倦怠感が続いている方
  • 健診で血圧が低いと言われた方
  • 降圧薬を飲んでからふらつきが出た方
  • 甲状腺・貧血・心臓との関係が気になる方
  • 起立性低血圧かどうか調べたい方
  • 家庭血圧の測り方・記録の見方を相談したい方

まとめ

  • 低血圧の目安は収縮期血圧90mmHg未満。症状の有無と原因の評価がより重要
  • 臨床的に最も多い原因は脱水と薬剤性(降圧薬の効きすぎ)。まず水分補給と家庭血圧の確認を
  • 発熱・胸痛・息切れ・収縮期血圧80mmHg未満はすぐ受診のサイン
  • 起立性低血圧の対策は水分・塩分・ゆっくり立つ・弾性ストッキングが基本。昇圧剤は最終手段
  • 心臓・甲状腺・副腎が原因のこともある——内科で一括確認を

本記事は、日本高血圧学会・日本循環器学会・日本自律神経学会の情報を踏まえ、日常診療の視点から監修しています。
※症状の状態によって適切な対応は異なります。自己判断せず医療機関へご相談ください。

この記事の監修者

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科 院長 吉田 悠

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科

院長 吉田 悠

腎臓病・糖尿病などの慢性疾患から急性期疾患まで幅広く診療し、全身を総合的に診る視点を大切にしています。患者さまに寄り添った丁寧な説明と診療を心がけています。

経歴・所属学会
日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医・元指導医
日本腎臓学会 腎臓専門医
日本透析学会 透析専門医
日本糖尿病協会 糖尿病認定医
日本高血圧学会 高血圧専門医
日本医師会 認定産業医
厚生労働省 臨床研修指導医
日本禁煙学会 認定指導者
元東京医科歯科大学(現東京科学大学) 腎臓内科 臨床講師
難病指定医

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