医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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いびきを指摘された方・日中の眠気が強い方・高血圧のコントロールが悪い方へ
いびきの原因・治し方とは?睡眠時無呼吸症候群を内科医が解説
いびきの原因・治し方・睡眠時無呼吸症候群の症状・検査・治療(CPAP)・何科を受診すべきかを総合内科専門医が解説します。高血圧・糖尿病・腎臓病との関係も。
「最近、家族からいびきを指摘された」「日中の眠気が強くて仕事に支障が出ている」「朝起きたときに頭痛がする」——そのようなお悩みはありませんか。いびきは単なる音の問題ではなく、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインであることがあり、高血圧・糖尿病・心血管疾患・腎臓病のリスクと深く関係することが示されています。この記事では、いびきの原因・治し方から睡眠時無呼吸症候群の症状・検査・治療・何科を受診すればいいかまで、総合内科の視点からわかりやすく解説します。
この記事のポイント
いびきは、睡眠中に空気の通り道である上気道が狭くなることで起こります。寝ている間に舌や軟口蓋・咽頭周囲の軟らかい組織が落ち込み、そこを空気が通過すると振動が生じていびき音になります。気道の狭窄が強くなると、単なるいびきにとどまらず、無呼吸や低呼吸につながることがあります。いびきが大きい・毎日続く・息が止まっていると指摘される場合は、SASを念頭に置くことが大切です。
| 原因カテゴリ | 具体的な要因 | ポイント |
|---|---|---|
| 肥満・体重増加 | 首まわりや舌の周囲に脂肪がつき、気道を圧迫する | 肥満はSASの代表的危険因子 |
| 飲酒・睡眠薬 | 筋肉がゆるみ、舌や咽頭が落ち込みやすくなる | 就寝前の飲酒はいびきや無呼吸を悪化させる |
| 睡眠姿勢(仰向け) | 重力で舌根が落ち込みやすい | 横向き寝で改善する例がある |
| 鼻づまり・アレルギー | 花粉症・慢性鼻炎・副鼻腔炎など | 鼻呼吸がしづらいと口呼吸になりいびきが出やすい |
| 加齢・筋力低下 | 咽頭の筋緊張が低下する | 年齢とともにリスクが上がる |
| 骨格・顎の形 | 下顎後退・小顎・上気道の狭さ | マウスピースが有効なケースがある |
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「当院では高血圧の患者さんが来院した際には必ずいびきの確認をするようにしています。睡眠時無呼吸症候群の症状として一番認められるのはいびきであり、いびきがない患者さんは睡眠時無呼吸症候群を合併していない可能性が高いです。ただし、一人暮らしの方や部屋で一人で寝ている方は人から指摘されないため、気が付かないことがあるので注意が必要です。」
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に無呼吸や低呼吸が繰り返し起こる病気です。日本呼吸器学会の「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」では、AHI 5以上でOSASと診断可能であり、5以上15未満を軽症、15以上30未満を中等症、30以上を重症としています。AHIは1時間あたりの無呼吸・低呼吸回数を表す指標で、重症度判定と治療方針の決定に用います。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 就寝中のいびき・無呼吸 | 家族から「息が止まっている」と指摘されることがある |
| 日中の強い眠気 | 会議中や運転中に眠くなる。交通事故リスクにも関わる |
| 起床時の頭痛・口の乾燥 | 夜間低酸素や口呼吸が一因 |
| 夜間頻尿 | 無呼吸による睡眠分断と関連する |
| 熟睡感がない | 長く寝ても疲れが取れない感覚につながる |
| 気分の落ち込み・集中力低下 | 慢性的な睡眠の質低下が影響する |
⚠️ 以下の症状がある場合は早めに受診を
SASは睡眠の病気であると同時に、全身の慢性疾患と密接に関わる病態です。特に高血圧・糖尿病・心房細動・脳卒中・慢性腎臓病との関連は重要で、総合内科で評価する意義が大きい領域です。
| 合併症 | メカニズム | 臨床的なポイント |
|---|---|---|
| 高血圧 | 夜間の低酸素により交感神経が亢進し、血圧が上がりやすくなる | 難治性高血圧の背景にSASが隠れていることがある |
| 糖尿病・インスリン抵抗性 | 睡眠分断や低酸素により血糖代謝が乱れる | 2型糖尿病患者ではSAS合併率が高い |
| 心房細動・不整脈 | 低酸素や胸腔内圧変化が心臓へ負担をかける | 循環器診療でもSAS評価が重視されている |
| 脳卒中・心筋梗塞 | 動脈硬化進展や夜間血圧変動に関与する | 将来の心血管イベント予防の観点でも治療が重要 |
| 慢性腎臓病(CKD) | 高血圧・低酸素・血管障害が腎機能に悪影響を及ぼす | CKD・高血圧・SASの三重リスクは見逃せない |
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「当院で高血圧の患者さんが来院した際には、家庭血圧測定方法の説明、二次性高血圧の精査としてホルモン検査と睡眠時無呼吸症候群の検査案内、栄養指導、高血圧治療アプリによる治療を案内しています。特にいびきがある患者さんや肥満体型の患者さんは睡眠時無呼吸症候群のリスクが高いため、積極的に検査を案内しています。検査は保険適用で、簡易検査で2,500〜3,000円程度、精密検査(ポリソムノグラフィ)で6,000〜6,500円程度の費用となります(いずれも3割負担の場合)。」
| 検査の種類 | 内容 | 場所・費用目安 |
|---|---|---|
| 簡易無呼吸検査 | 鼻や指先のセンサーで呼吸イベントや酸素低下を記録 | 自宅・2,500〜3,000円程度(3割負担) |
| ポリソムノグラフィー(PSG) | 脳波・呼吸・心電図・酸素飽和度などを詳しく測定する精密検査 | 入院・6,000〜6,500円程度(3割負担) |
| 問診・身体診察 | BMI・首周囲径・口腔内所見・眠気の程度などを確認 | 外来 |
外来で症状・既往歴・生活習慣病の有無を確認します。必要に応じて簡易無呼吸検査をご案内し、ご自宅で1泊検査を行います。結果をご説明し、重症度に応じて生活習慣改善・マウスピース・CPAPまたは精密検査(PSG)を検討します。高血圧・糖尿病・腎機能なども含め、総合内科として継続的にフォローします。
睡眠時無呼吸症候群の相談先は、内科・呼吸器内科・睡眠外来が一般的です。高血圧・糖尿病・腎臓病などを合わせて診ていく必要がある場合は、全身管理ができる内科での評価が有用です。
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CPAP療法は、中等症から重症の閉塞性睡眠時無呼吸に対する標準治療です。ご自宅に機器を配送し、就寝時にマスクを装着していただきます。SASは気道が狭くなることで起きるため、そこに圧をかけることで気道を開くのが治療の仕組みです。期待できる効果として、日中の眠気改善・生活の質向上・血圧低下などが挙げられます。
📋 2026年6月の診療報酬改定でCPAP保険基準が緩和されました
従来の基準より対象範囲が広がり、以下のAHI(無呼吸低呼吸指数)から保険適用となりました。
| 検査の種類 | 改定前 | 改定後(2026年6月〜) |
|---|---|---|
| 簡易検査 | AHI 40以上 | AHI 30以上 |
| PSG(精密検査) | AHI 20以上 | AHI 15以上 |
※ 以前の検査で基準に届かなかった方・体重増加や症状悪化がある方は再評価を受ける価値があります。
軽症から中等症の一部では、下顎を前方に出す口腔内装置が有効なことがあります。CPAPが合わない場合の代替選択肢としても検討されます。歯科での作製が必要です。
| 改善方法 | 効果・ポイント |
|---|---|
| 減量・体重管理 | 体重減少によりAHI改善が期待できる。肥満体型の方は周囲に脂肪・筋肉が多く気道が閉塞しやすいため、減量の効果が大きい |
| 飲酒を控える | 就寝前の飲酒を避けることで悪化を防ぎやすくなる |
| 横向き寝 | 体位依存性のいびき・無呼吸で有効なことがある |
| 鼻づまりの治療 | 鼻呼吸を改善し、口呼吸を減らす |
| 禁煙 | 気道炎症や浮腫の軽減が期待される |
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「CPAPはご自宅に機器を配送し、就寝時に装着していただくものです。減量や節酒はご自身でできる治療ですが、当院では睡眠時無呼吸症候群の治療の一環として、肥満症外来のご案内も行っています(自費診療)。肥満が背景にある方には、CPAP治療と並行して体重管理を進めることが根本的な改善につながります。」
主な原因は、睡眠中に舌や軟口蓋などが落ち込んで気道が狭くなることです。肥満・飲酒・仰向け寝・鼻づまり・加齢・顎の形などが関係します。
軽い場合は減量・禁酒・横向き寝・鼻づまりの治療・禁煙などで改善することがあります。睡眠時無呼吸症候群が背景にある場合はCPAP療法やマウスピースなどの治療が有効です。まずは内科で検査を受けることをお勧めします。
内科・呼吸器内科・睡眠外来が一般的です。高血圧や糖尿病などの慢性疾患も一緒に管理したい場合は、総合的に診られる内科が適しています。当院では簡易検査の貸し出しからCPAP治療まで対応しています。
関係があります。SASによる夜間低酸素や交感神経亢進により、血圧が上がりやすくなります。薬を飲んでも血圧が下がりにくい場合、SASの合併を考える必要があります。
2026年6月の診療報酬改定により保険基準が緩和されました。簡易検査でAHI 30以上、PSG(精密検査)でAHI 15以上が保険適用の目安です(改定前は簡易検査AHI 40以上・PSG AHI 20以上)。以前の検査で基準に届かなかった方や、体重増加・症状悪化がある方も再評価を受ける価値があります。
いびき・日中の眠気・家族からの無呼吸の指摘・高血圧のコントロール不良などがある場合は、一度ご相談ください。自宅でできる簡易検査から治療方針のご提案まで、全身管理の視点を踏まえて対応します。
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本記事は、日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」および関連する睡眠医療・循環器領域ガイドラインの情報を踏まえ、日常診療の視点から監修しています。
※症状の状態によって適切な対応は異なります。自己判断せず医療機関へご相談ください。