医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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トイレが近い・夜中に何度も起きる・尿もれが気になる方へ
頻尿・尿もれ・排尿トラブルの原因・治し方を内科医が解説
頻尿・尿もれ・排尿障害の原因(過活動膀胱・前立腺肥大・糖尿病・腎臓病)・治し方・骨盤底筋トレーニングを、腎臓内科専門医・糖尿病認定医の院長がわかりやすく解説します。
「トイレが近い」「夜中に何度も起きる」「急に我慢できない尿意がくる」「咳やくしゃみで尿がもれる」——こうした排尿トラブルは、年齢のせいと片づけられがちですが、前立腺・膀胱・骨盤底筋だけでなく、糖尿病や腎臓病など全身の病気が関係していることがあります。頻尿の原因を正しく特定することで、治し方が変わります。この記事では、頻尿・尿もれ・排尿障害の原因・検査・治療・骨盤底筋トレーニングまで内科医がわかりやすく解説します。
この記事のポイント
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「内科的には頻尿だと糖尿病や膀胱炎のこともあるので、治療方針が全く異なります。自己判断せずに受診することが重要です。排尿の悩みは恥ずかしいと感じる方も多いですが、気軽にご相談ください。」
これらは「下部尿路症状」と呼ばれる症状群で、前立腺肥大症・過活動膀胱・膀胱炎・腹圧性尿失禁などが代表的な原因です。放置すると生活の質が下がるだけでなく、尿閉や転倒、場合によっては腎機能への影響につながることもあるため、症状が続く場合は早めの受診が大切です。
男性の排尿トラブルでは、前立腺肥大症などによる「尿の出にくさ(排出障害)」と、過活動膀胱などによる「トイレが近い・急に我慢できない(蓄尿障害)」を区別して考えることが重要です。前立腺肥大症では尿線が細い・排尿に時間がかかる・残尿感などが目立ちやすく、膀胱が主な原因のときは頻尿や尿意切迫感が前面に出やすい傾向があります。
女性では前立腺がないため、頻尿や尿もれの多くは、過活動膀胱・膀胱炎・腹圧性尿失禁など、膀胱・尿道・骨盤底筋に関わる問題が中心になります。出産・更年期・加齢に伴う骨盤底筋の機能低下は、咳やくしゃみでの尿もれに関係し、骨盤底筋トレーニングが推奨されています。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「外来では、男性の場合はまず前立腺の問題か膀胱の問題かを見極めることが重要です。女性はほぼ膀胱の問題のことが多いと説明しています。ただし男女ともに、糖尿病や心不全など全身疾患が背景にある場合もあるため、内科的な評価を合わせて行うことが大切です。」
| 原因カテゴリ | 主な疾患・状態 | 特徴 |
|---|---|---|
| 前立腺(男性) | 前立腺肥大症・前立腺炎 | 尿勢低下・残尿感・夜間頻尿 |
| 過活動膀胱 | 膀胱の過敏な収縮 | 急な尿意・頻尿・夜間頻尿。男女ともにみられる |
| 膀胱炎・尿路感染症 | 細菌感染 | 排尿時痛・残尿感・血尿。女性に多い |
| 腹圧性尿失禁(女性) | 骨盤底筋の低下 | 咳・くしゃみ・運動時の尿もれ |
| 糖尿病 | 高血糖による浸透圧利尿 | 口渇・多飲・体重減少を伴うことも |
| 腎臓病・CKD | 尿濃縮能の低下 | 夜間頻尿・むくみ・尿蛋白を伴うことも |
| 心不全 | 昼間の水分が夜間に尿として排泄 | 足のむくみ・息切れを伴うことも |
| 薬剤性 | 利尿薬・一部の降圧薬 | 薬の開始後から頻尿が出た場合 |
中高年男性の排尿障害の代表的な原因で、尿道が圧迫されることで尿勢低下・排尿遅延・残尿感などを起こします。夜間頻尿や切迫感を伴うこともあり、前立腺だけでなく膀胱機能の評価も大切です。
「急に我慢できない尿意」を中心とする病態で、頻尿や夜間頻尿を伴うことが多く男女ともにみられます。日本排尿機能学会・日本泌尿器科学会の過活動膀胱診療ガイドライン第3版では、生活指導・膀胱訓練・薬物療法を組み合わせた治療が推奨されています。
「トイレが近い」と感じても、膀胱の病気ではなく尿量そのものが増えている多尿の場合があります。当院では内科医として、まず糖尿病・腎臓病・心不全・薬剤性など全身疾患の鑑別を最初のステップとして行います。これらに問題がなければ、男性は前立腺か膀胱か、女性は膀胱か骨盤底筋かという方向で考えていきます。全身疾患が原因の場合は治療方針が全く異なるため、この順番で鑑別することが重要です。
排尿症状の評価では、問診に加えて以下の検査を組み合わせます。
| 検査 | 分かること |
|---|---|
| 尿検査(尿糖・尿蛋白・尿潜血・尿白血球) | 膀胱炎・腎臓病・糖尿病・血尿のスクリーニング |
| 血液検査(血糖・HbA1c) | 糖尿病・高血糖による多尿の評価 |
| 血液検査(Cr・eGFR・BUN) | CKD・腎機能低下の評価 |
| 血液検査(BNP) | 心不全による夜間頻尿の評価 |
| 血液検査(PSA) | 前立腺肥大・前立腺がんのスクリーニング(男性) |
| 腹部超音波検査 | 残尿量の確認・男性では前立腺の大きさを評価(前立腺がんの可能性はPSA測定と合わせて判断)・腎臓の形態確認 |
過活動膀胱や高齢者の排尿障害では、水分摂取の見直し・カフェインやアルコールの調整・便秘対策・膀胱訓練などの行動療法が基本になります。夜間頻尿では夕方以降の過剰な水分摂取を控えることも有効です。
前立腺肥大症にはα1遮断薬や5α還元酵素阻害薬などが用いられます。過活動膀胱では抗コリン薬やβ3アドレナリン受容体作動薬が代表的な治療薬で、高齢者では副作用や認知機能への影響も踏まえて選択します。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「頻尿は筋力低下によって起こることが多いため、骨盤底筋トレーニングなどの筋力トレーニングはとても大切です。薬はあくまで対症療法であるため、根本的には筋トレが重要です。また、トイレに行きたくなったらすぐに行くのではなく、5分程度我慢することが膀胱の訓練になります。ただし我慢のしすぎは膀胱炎につながることがあるので注意してください。」
骨盤底筋トレーニングは、腹圧性尿失禁を中心に保存的加療の中でも重要な方法です。副作用がなく、出産後や更年期以降の女性だけでなく、適応によっては男性にも役立つことがあります。
| 種類 | 目安 |
|---|---|
| 短い収縮 | 1〜2秒を10回程度 |
| 持続収縮 | 5〜10秒キープを5〜10回程度 |
| 頻度 | 1日数セット、無理のない範囲で継続 |
| 効果が出るまで | 数週間〜数ヶ月の継続が必要 |
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「骨盤底筋トレーニングで大切なのは、お尻や太ももに力を入れるのではなく、肛門・尿道を締めて”持ち上げる”感覚を意識することです。1回で効果が出るものではなく、数週間から数ヶ月の継続が重要です。自己流ではうまく力が入らないこともあるため、やり方に不安がある場合はお気軽にご相談ください。」
⚠️ 以下の場合は早めに内科・泌尿器科を受診
高齢者では排尿障害が転倒や睡眠障害につながることもあり、軽く見ないことが大切です。症状が長引く場合や急に悪化した場合は早めに医療機関へ相談しましょう。
まずは内科・総合内科を受診してください。糖尿病・腎臓病・心不全など全身疾患が原因のことが多く、血液検査・尿検査で原因を特定できます。膀胱・前立腺が原因の場合は泌尿器科への紹介も行います。
夜間頻尿の主な原因は、夜間多尿(心不全・CKD・糖尿病・水分の摂りすぎ)、膀胱蓄尿障害(過活動膀胱・前立腺肥大)、睡眠障害などです。複数の原因が重なることも多く、内科での評価が重要です。
高血糖では浸透圧利尿により尿量・頻尿が増えることがあります。口渇・多飲・体重減少を伴う場合は糖尿病を疑い、血糖・HbA1cの確認が必要です。
なります。CKDが進行すると尿濃縮能が低下して夜間頻尿が起こりやすくなります。むくみ・尿蛋白・eGFR低下がある方は腎臓内科での評価をお勧めします。
原因によって異なります。生活習慣では就寝前の水分制限・カフェイン・アルコールを控えること、骨盤底筋トレーニングが有効なことがあります。また、すぐにトイレに行かず5分程度我慢する膀胱訓練も効果的ですが、無理な我慢は膀胱炎のリスクになるため注意が必要です。原因(糖尿病・腎臓病・過活動膀胱など)を特定してから対処することが重要です。
頻尿・尿もれ・残尿感・尿の勢いの低下といった症状は、前立腺・膀胱・骨盤底筋・全身疾患など原因が一つではないことが少なくありません。当院では尿検査・血液検査・超音波検査などを組み合わせながら原因を整理し、保存的加療を含めた治療方針を一緒に考えていきます。
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本記事は、日本排尿機能学会・日本泌尿器科学会「過活動膀胱診療ガイドライン第3版」の情報を踏まえ、日常診療の視点から監修しています。
※症状の状態によって適切な対応は異なります。自己判断せず医療機関へご相談ください。