医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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健診で血圧を指摘された方・家庭血圧が高めの方へ
血圧を下げる食べ物・飲み物のランキングから、減塩のコツ、DASH食、運動、即効性の真実、腎臓病がある方のカリウムの注意点まで、高血圧専門医・腎臓専門医の院長がわかりやすく解説します。
「血圧を下げる食べ物はありますか?」と外来でよく質問を受けます。結論からいうと、特定の食品だけで高血圧が治るわけではありませんが、減塩を土台に、野菜・果物・豆類・魚・低脂肪乳製品などを組み合わせた食事は、血圧管理に役立つことが報告されています。
大切なのは、「何かを足す」ことより、まず塩分の多い食品・料理を減らすことです。日本高血圧学会の「高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)」でも、食塩は1日6g未満を目標とし、カリウムを含む野菜・果物、低脂肪の乳製品、DASH食などが勧められています。ただし、腎機能が低下している方などではカリウムを増やすことが危険な場合があります。
血圧の数値や測り方の基本は血圧の正常値一覧|年代別の平均値と脈拍の目安を、頭痛などの症状と高血圧の関係は高血圧の症状・原因もあわせてご覧ください。
この記事のポイント
ここでの順位は「単独で最も血圧を下げる食品」の順位ではありません。JSH2025が示す食事の方向性、DASH食の考え方、栄養素のとりやすさ、日常生活への取り入れやすさを総合して並べたものです。体質、普段の食事、腎機能、服用中の薬によって適した食品は変わります。
| 順位 | 食品群・食品例 | 主な栄養素・特徴 | 目安量 | 取り入れ方 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 野菜(葉物、トマト、ブロッコリー等) | カリウム、食物繊維、マグネシウム | 毎食1皿、1日合計350g程度を意識 | 生野菜だけでなく、蒸す・ゆでる・具だくさんにする |
| 2 | 果物(みかん、キウイ、バナナ、りんご等) | カリウム、食物繊維 | 1日にみかん1〜2個、バナナ1本程度の適量 | ジュースではなく、丸ごとの果物を選ぶ |
| 3 | 大豆・豆類(納豆、豆腐、無塩豆、蒸し大豆) | 植物性たんぱく質、カリウム、マグネシウム、食物繊維 | 1日1〜2品 | 納豆のたれは少なめに、冷奴の醤油は控えめに |
| 4 | 青魚(さば、いわし、さんま等) | 不飽和脂肪酸、たんぱく質 | 週2回程度を目安 | 干物・塩鮭より、鮮魚を薄味の焼き魚・煮付けで |
| 5 | 低脂肪の乳製品(牛乳、無糖ヨーグルト) | カルシウム、カリウム、たんぱく質 | 1日1〜2回 | 無糖を選び、加糖ヨーグルトや乳飲料は習慣化しない |
| 6 | 全粒穀物(玄米、もち麦、全粒粉パン等) | 食物繊維、マグネシウム | 主食の一部を置き換える | 白米にもち麦を混ぜるなど、無理なく始める |
| 7 | 無塩のナッツ類 | 不飽和脂肪酸、マグネシウム、食物繊維 | ひとつかみ程度まで | 食塩・砂糖不使用を選び、食べ過ぎには注意 |
| 8 | 海藻・きのこ類 | 食物繊維、カリウム、低エネルギー | 小鉢1品を目安 | 塩蔵わかめは塩抜きし、味付けを薄くする |
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
料理をしない人でも減塩は簡単に行うことが可能です。例えば、お刺身を食べるときに裏表に醤油をつけない、とんかつを食べるときにソースをかけるのではなく小皿にとって付けて食べるようにする、ラーメンやうどんを食べるときにスープは残す、などです。料理をする人であれば、みそ汁を作るときに出汁を多く使うようにする、柑橘系で味付けを行うようにする、などもできると思います。まずは実践できるところから行いましょう。
飲み物だけで血圧を下げることを期待するより、日々の水分補給を「糖分・塩分・アルコールをとり過ぎない形」に整えることが重要です。心不全や腎不全などで水分量の指示がある方は、その指示を優先してください。
| 飲み物 | 取り入れ方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 水・白湯 | 基本の水分補給として、のどの渇きに応じて飲む | 医師から水分制限を指示されている場合は従う |
| 麦茶・無糖のお茶 | 砂糖・塩分を加えずに飲める | カフェインを避けたい時間帯にも選びやすい |
| 無塩トマトジュース | 食事の一部として少量を利用する方法がある | 「食塩無添加」を選ぶ。腎機能低下時はカリウムに注意 |
| 牛乳・無糖ヨーグルト飲料 | カルシウム・カリウムを含む食品として食事に組み込む | 糖分の多い乳飲料は別物。腎機能やエネルギー量にも配慮 |
| コーヒー・緑茶 | 飲み過ぎず、砂糖やクリームを控えめにして楽しむ | カフェインで一時的に血圧が上がることがあります。測定直前や動悸が出る場合は避ける |
| 飲み物・飲み方 | 理由 | 代わりの工夫 |
|---|---|---|
| アルコールの飲み過ぎ | 飲酒量が多いほど血圧管理を妨げます | 休肝日をつくり、飲むなら量を決める |
| エナジードリンク | カフェインや糖分を多く含む製品があります | 眠気対策は睡眠・休憩を優先し、日常的に頼らない |
| 食塩入り野菜ジュース | 健康的に見えても塩分を含むものがあります | 「食塩相当量」を確認し、無塩を選ぶ |
| ラーメン・うどん等の汁 | 塩分を多く含みやすい | 汁を残す。麺の頻度と量も見直す |
| 清涼飲料水・甘いカフェ飲料 | 糖分・エネルギーの過剰が体重増加につながり得ます | 水、無糖茶、無糖炭酸水などを基本にする |
高血圧の食事で優先して見直したいのは、食品の種類そのものより「塩分の量」と「頻度」です。以下の食塩相当量は製品・店・量で大きく変わるため、あくまで目安です。購入時や外食時には栄養成分表示を確認してください。
| 食品・料理の例 | 食塩相当量の目安 | 見直し方 |
|---|---|---|
| カップ麺・即席麺 1食 | 約4〜6g以上になることがある | 汁を残し、頻度を下げる |
| ラーメン 1杯 | 約5〜8g以上になることがある | スープを残す。塩分の少ない料理と組み合わせる |
| 梅干し 1個 | 約1〜2g程度 | 毎日何個も食べる習慣を見直す |
| たくあん・漬物 小皿 | 約1g前後になることがある | 少量にし、副菜は生・蒸し野菜へ |
| ハム・ベーコン・ソーセージ | 製品と量により幅がある | 毎日ではなく、鮮肉・魚・豆製品へ置き換える |
| 練り物(かまぼこ、ちくわ等) | 製品と量により幅がある | おでんや弁当では量を決める |
| 干物・塩鮭 | 1切れでも塩分が多くなりやすい | 生魚、減塩品、量を控えた調理を選ぶ |
| 惣菜・弁当・丼もの | 全体に塩分が入りやすい | 汁物や漬物を付けず、表示を比べて選ぶ |
「薄味に慣れる」には少し時間がかかります。急に味をなくすのではなく、麺の汁を残す、調味料を後がけしない、漬物を毎食から週数回にする、といった一つの行動から始めると続けやすくなります。
DASH食は「Dietary Approaches to Stop Hypertension」の略で、血圧管理を目的に研究されてきた食事パターンです。野菜・果物・全粒穀物・豆類・魚・低脂肪乳製品を増やし、飽和脂肪、甘い飲料、加工食品、塩分を控えることが基本です。
特別なメニューを一度に完璧に実践する必要はありません。「朝食に無糖ヨーグルトを加える」「夕食の主菜を週に数回は魚や大豆製品にする」「白米の一部をもち麦にする」といった置き換えから始めます。DASH食は減塩と組み合わせることで、より大きな血圧低下が期待されますが、効果には個人差があります。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
よく勘違いされている人がいるのが、『薄口醤油』と『濃口醤油』の違いです。薄口醤油は味が薄いのではありません。色が薄いだけです。料理をする人は知っている方が多いですが、高血圧を初めて指摘された独身男性が、外食を止め自炊を行い始めるときに躓く人が多いケースですね。濃口醤油のほうが塩分が少ないことを説明するとびっくりされることがよくあります。
食事と並んで、運動、体重管理、節酒、禁煙、睡眠の見直しが重要です。すでに治療を受けている方も、生活習慣の改善は治療の土台になります。持病や運動制限がある場合は、始める前に主治医へ相談してください。
| 方法 | 実践の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 有酸素運動 | 速歩など軽〜中等度の運動を1日30分、週合計150分を目安に | 胸痛、息切れ、強いめまいがあれば中止して受診 |
| 減量 | 過体重の場合は、食事と運動を組み合わせて適正体重へ近づける | 極端な食事制限は続かず、筋肉量低下にも注意 |
| 睡眠 | 睡眠時間と質を整え、いびき・日中の眠気が強ければ相談 | 睡眠不足や睡眠時無呼吸は血圧管理に影響。自己流の睡眠薬・飲酒で眠ろうとしない |
| 節酒 | 飲酒する場合は量を決め、休肝日を設ける | 飲酒習慣が強い場合は急な中断で離脱症状に注意 |
| 禁煙 | 禁煙外来等も活用して継続的に取り組む | 喫煙は心血管リスクを高める。加熱式たばこも安全とはいえない |
| 入浴 | ぬるめのお湯、長湯を避け、脱衣所を暖かくする | 熱い湯・急な入浴・飲酒後の入浴は危険。治療の代わりにはならない |
減塩や飲酒量の見直しによって、数日から数週間で家庭血圧の変化が見える方はいます。一方で、変化の大きさや時期には個人差があり、「1週間で必ず何mmHg下がる」とは言えません。家庭血圧を朝晩、できるだけ同じ条件で記録し、2〜4週間程度の傾向を主治医と確認することが現実的です。
血圧が高い状態が続く場合、生活改善の効果を待つ間に治療の判断が遅れないことも重要です。自己判断で薬を増減・中止せず、早めに医療機関へ相談してください。
「今すぐ血圧を下げる裏技」を探す方もいますが、深呼吸、横になる、入浴、特定の飲み物などで、危険な高血圧を安全に治療できるわけではありません。緊張や痛み、測定直前の運動、会話、喫煙、カフェインなどで血圧は一時的に変動します。高い値が出たときは、まず座って安静にし、正しい条件で測り直してください。
自己判断で血圧を急に下げようとすることは危険です。処方薬を追加で飲む、他人の薬を使う、極端な運動や熱い風呂に入るなどは避けてください。
こんなときはすぐに医療機関へ
血圧が非常に高く、胸痛、息苦しさ、ろれつが回らない・手足が動かしにくい、意識の異常、見えにくさ、これまでにない激しい頭痛などがある場合は、救急要請を含めて直ちに医療機関へ連絡してください。180/120mmHg以上の場合は、症状の有無にかかわらず自己判断で放置せず、早急に医療機関へ相談してください。
なお、血圧を下げすぎると、ふらつきや失神などにつながることがあります。低血圧については低血圧の症状・治し方もご覧ください。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
例えば私たちがよく経験するケースというのは、血圧が150/100 mmHg程度の方が骨折などで入院した場合、塩分制限食になると血圧が本当に120/80mmHg程度まで改善する症例です。塩分制限の説明を行うと、なるべく薄味を意識してますよ!とよく言われますが、実際日本人はそもそもが塩分過多のため多少塩分制限を行っても十分できるケースというのは少ないのが現実です。最新の高血圧ガイドラインでは1日塩分摂取量は6 g/日が目標とされているため、入院時にこの塩分摂取量になると急に血圧が下がるのです。塩分制限がいかに重要かがわかる瞬間ですね。
下の血圧である拡張期血圧が高めの場合は、若年〜中年でみられることがあります。体重増加、運動不足、塩分の多い食事、飲酒、喫煙、睡眠不足、ストレスなどが関係していることがあり、これらを整えることで改善につながる場合があります。
一方で、家庭血圧の測定条件が安定していないと数値はぶれます。腕帯の位置、座って安静にする時間、測定する時間帯を整え、記録を持って受診してください。血圧の基準や家庭血圧の測り方は血圧の正常値一覧|年代別の平均値と脈拍の目安で詳しく解説しています。
野菜、果物、豆類、海藻、乳製品などに多いカリウムは、血圧管理に役立つ可能性がある栄養素です。しかし、慢性腎臓病で腎機能が低下している方、高カリウム血症を指摘された方、心不全などの持病がある方では、カリウムを排泄しにくくなることがあります。
その場合、健康目的でバナナ、野菜ジュース、トマトジュース、青汁、海藻、代替塩を増やすことが、かえって危険になることがあります。カリウムが高くなると不整脈などにつながる可能性があるため、自己判断で「カリウムを増やす食事」へ切り替えないでください。
特に以下に当てはまる方は、食事を大きく変える前に主治医または腎臓専門医へ相談してください。
腎臓病の食事の基本は腎臓食とは?CKDステージ別の食事のポイントで、カリウムの扱いは慢性腎臓病(CKD)とカリウムで解説しています。クレアチニン値が気になる方はクレアチニンが高い原因と下げる方法も参考にしてください。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
基本的には高血圧患者さんにはカリウム摂取が推奨されており、最新の高血圧ガイドラインでも重要視されています。しかし、それはあくまで腎機能が正常の方に対してであり、腎機能がすでに悪化している方は高カリウム血症を助長するため過度のカリウム摂取は厳禁です。どれほどとってよいかは腎機能によっても変わりますし、定期的な血液検査が必須です。詳細は必ず主治医(腎臓専門医)に相談しましょう。
食事や運動を見直しても家庭血圧が高い状態が続く場合は、内科へ相談しましょう。家庭血圧で135/85mmHg以上が続くことは受診の一つの目安です。ただし、年齢、糖尿病、腎臓病、心血管疾患の有無などによって、目標や対応は異なります。
高血圧は自覚症状がないまま進むことが少なくありません。生活改善を始めたからといって、受診や処方薬を自己判断で先延ばし・中止することは避けてください。内科、高血圧専門医のいる医療機関で、家庭血圧の記録、生活習慣、採血・尿検査、必要に応じた臓器評価をもとに相談することが大切です。
板橋区・東武練馬で血圧が気になる方へ
家庭血圧の記録をもとに、食事・運動・薬まで含めて一緒に血圧管理を考えます
当院は東武練馬駅・下赤塚駅から徒歩圏内の内科です。高血圧専門医・腎臓専門医が診療し、腎機能もあわせて評価します。管理栄養士による1対1の栄養指導にも対応しています。
一つだけを選ぶなら「減塩をしやすくする食事」が最も重要です。野菜・果物・豆類・魚・低脂肪乳製品などを取り入れることは役立ちますが、特定の食品だけで高血圧が治るわけではありません。塩分の多い加工食品、麺類の汁、漬物などを減らし、食事全体を整えることが基本です。
バナナにはカリウムが含まれ、カリウムを適切にとることは血圧管理に役立つ可能性があります。ただし、バナナだけで血圧を下げることはできません。慢性腎臓病や高カリウム血症がある方は、自己判断でバナナを増やさず、主治医に確認してください。
減塩や節酒などで数日から数週間のうちに変化がみられることはありますが、効果には個人差があります。短期間で数値を下げようとして薬を増減したり、極端な食事制限をしたりすることは避けましょう。家庭血圧を記録し、高値が続けば受診してください。
カフェインにより、一時的に血圧が上がることがあります。特に普段カフェインをあまりとらない方、測定直前に飲んだ場合、動悸が出やすい方は影響を受けやすいことがあります。過量摂取を避け、血圧測定の前は控えるとよいでしょう。
いいえ。薬を使用している場合でも、減塩、適正体重、運動、節酒、禁煙などは血圧管理の重要な土台です。反対に、食事を改善したからといって、自己判断で薬を中止・減量してはいけません。変更は必ず主治医と相談してください。
一律には勧められません。腎機能が低下している方では、カリウムが体にたまり高カリウム血症を起こすことがあります。血液検査の結果、腎機能、服用中の薬によって必要な制限は異なるため、主治医または腎臓専門医に確認してください。
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健診で血圧が高いと指摘された方、家庭血圧が高めの状態が続いている方、食事や腎機能との関係が心配な方は、ゆう徳丸内科皮膚科の高血圧外来をご利用ください。
当院では、高血圧専門医・腎臓専門医の院長が、家庭血圧の記録をもとに、食事・運動・睡眠・飲酒などの生活習慣から薬の調整まで、一人ひとりの状態に合わせた血圧管理を一緒に考えます。腎機能(クレアチニン・eGFR)もあわせて評価できるのが当院の特徴です。
受診の際は、可能であれば朝・晩の家庭血圧を記録してお持ちください。板橋区徳丸・赤塚・練馬区で血圧が気になる方は、お気軽にご相談ください。