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酒さ・酒さ様皮膚炎(赤ら顔)・口囲皮膚炎について。|医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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酒さ・酒さ様皮膚炎(赤ら顔)・口囲皮膚炎について。

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皆さまこんにちは、ゆう徳丸内科皮膚科です。

今回は「赤ら顔」として多くの方がお悩みの、酒さ・酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎についてお話させて頂きます。

 

【酒さ・酒さ様皮膚炎とは】

鼻や頬、口周りを中心に赤ら顔や赤いぽつぽつ、毛細血管拡張、ほてり、時に痒みが生じる発疹です。

中高年の女性に多くみられます。

 

【原因】

酒さの原因はまだわかっていない事も多いですが、遺伝的要因に加え、増悪因子(紫外線、寒冷温暖の差、熱いお風呂・飲み物、飲酒、たばこ、香辛料、過度な摩擦、ストレス、運動、高血圧症の既往)などが関与していると考えられています。

その他、毛穴に生息するニキビダビ(デモテックス)や慢性的な化粧品かぶれ、皮膚の免疫異常、顔面の血管異常、慢性胃炎の原因であるヘリコバクターピロリ菌が関係している可能性なども指摘されています。

酒さは白人に多く、日本人でも色白な方に多くみられます。

酒さ様皮膚炎は、ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などを長期的に使用した場合に起こりうる、酒さのような皮膚症状を起こす疾患です。酒さの素因がある方に起こりやすい傾向があると言われています。

 

【鑑別診断】

ざ瘡(にきび)、接触性皮膚炎(かぶれ)、顔面播種状粟粒性狼瘡、好酸球性膿疱性毛包炎、サルコイドーシス、毛包性皮膚炎など。

経過をみて必要であれば、発疹の一部を小さいメスで切除し、顕微鏡の検査(皮膚生検)を行う場合もあります。

 

【酒さの治療法】

まず酒さには赤い丘疹(ぽつぽつ)、膿疱(膿を伴うぽつぽつ)、毛細血管拡張などの発疹が混在しています。発疹によって、治療法が異なってきます。

 

①赤いぽつぽつした発疹(丘疹・膿疱)

・ビブラマイシンなどの抗生物質の内服薬:にきびにも使われる飲み薬です。炎症抑制効果があります。抗生剤の長期内服は、薬剤耐性(抗生剤が効かない菌が広がる事)の問題があるため、必要な時のみ内服して頂きます。保険適用です。

・漢方内服薬:桂枝茯苓丸や加味逍遥散など、いろいろな種類があるので状態にあった漢方を処方致します。保険適用です。

・メトロニダゾール(ロゼックスゲル)外用薬:抗生剤の塗り薬です。酒さに対する世界の標準治療薬です、最近日本でも保険適応になりました。

・アゼライン酸(AZAクリア)外用薬:穀物由来の成分が配合されており、炎症抑制効果があります。日本では保険適用外となります。(15g ¥1800)

・イソトレチノイン(ビタミンA誘導体を含む内服薬):重症にきびで使用する内服薬です。酒さのぽつぽつした赤みにも効果があります。保険適用外です。(1日20㎎の場合 ¥16.500)

 

②毛細血管拡張

アイコン・マックスG(IPL光治療器)

しみやくすみなどの治療にも使用する機械ですが、当院で使用しているアイコン・マックスGというIPL光治療器は、IPL光治療器の中でも特に酒さを含む血管病変に効果があります

血管病変には色素ダイレーザーというレーザーが効果が最も高いですが、痛み(麻酔が必要)や腫れや赤み、内出血などのダウンタイムや炎症後色素沈着のリスクなどがあります。

アイコン・マックスGは回数も色素ダイレーザーと大きな差はない上に、ダウンタイムがほぼ無いといった利点があります。症状にもよりますが、3~6回程度で症状改善がみられます。

ぜひ興味ある方は、ご相談ください。

 

【酒さ様皮膚炎の治療】

まず、原因となっているステロイドやタクロリムス軟膏を中止します。その上で、上記の酒さ治療を行っていきます。

ステロイドを中止するため、酒さの治療を開始しても1~2週間程度は一時的に症状が悪化(紅斑・膿疱・丘疹の増悪)がみられることがあります。これは、以前に使用していた薬の離脱症状によるものです。ここは患者さんはかなりつらい時期かと思いますが、こまめに症状を拝見させて頂きながら一緒に治療していきたいと思います。

 

☆上記にも記載した通り、増悪因子(紫外線、寒冷温暖の差、熱いお風呂・飲み物、飲酒、たばこ、香辛料、過度な摩擦、ストレス、運動、高血圧症の既往)があるので、症状が強い方は増悪因子の中で避けられるものは極力避けることも大切です。

特に紫外線は、酒さ・酒さ様皮膚炎ともに大きな増悪因子ですので、日焼け止めクリームによる遮光はとても重要です。当院では、紫外線吸収剤不使用の敏感肌でも使用できる日焼け止めもご用意しております。

 

酒さ・酒さ様皮膚炎の治療は、症状改善に時間がかり根気強い治療が必要です。

しかし、上記のように様々な治療法がありますので、赤ら顔でお困りの方はぜひ一度皮膚科専門医のいる当院にご相談ください。

 

【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】

板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。内科専門医、皮膚科専門医のいるクリニックです。皮膚科はアトピー性皮膚炎や尋常性乾癬、円形脱毛症などに保険適用のある全身紫外線治療器(ナローバンドUVB)、IPL(シミやくすみ、毛穴、にきび、赤ら顔などに対する光治療)、ケミカルピーリング(サリチル酸マクロゴールピーリング、コラーゲンピーリング)、シミの外用治療(ガウディスキン、ハイドロキノン、トレチノインなど)、重症アトピー性皮膚炎に対する注射薬(デュピクセント®)、難治性じんましん(ゾレア)粉瘤などの小手術、重症にきび(イソトレチノイン内服、光治療)、小さいお子様の発疹など幅広く対応しております。

 

 

 

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