医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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動悸、体重減少、手の震え、暑がりといった症状が続くとき、ストレスや更年期だけでなく、甲状腺ホルモンが過剰になるバセドウ病が隠れていることがあります。早期に気づいて適切に治療すればコントロールが可能な病気であり、気になる症状が複数続く場合は内科での相談が大切です。
動悸・体重減少・手の震えが続く方・健診で甲状腺の異常を指摘された方へ
バセドウ病の初期症状・原因・検査・治療と、妊娠中の管理や専門医療機関への紹介まで、実際に診療している総合内科専門医の視点からわかりやすく解説します。
バセドウ病は、甲状腺を刺激する自己抗体であるTSH受容体抗体(TRAb)や甲状腺刺激抗体(TSAb)が作られ、甲状腺ホルモンが必要以上に分泌される自己免疫疾患です。甲状腺ホルモンは全身の代謝を調整しているため、過剰になると心臓、筋肉、消化器、精神面など全身に症状が及びます。
甲状腺ホルモンが不足する橋本病(甲状腺機能低下症)とは対照的な病態で、いわば体が常にアクセルを踏んだ状態になるのが特徴です。日本では20〜40代の女性に多く、比較的身近な甲状腺疾患の一つとされています。
初期には、はっきりした病気と気づかれないまま、いくつかの症状が少しずつ重なって現れることがあります。特に、動悸、体重減少、手の震えの組み合わせは見逃したくないサインです。
| 症状の分類 | 主な症状 |
|---|---|
| 心臓・循環器 | 動悸、頻脈、息切れ、不整脈 |
| 体重・代謝 | 食欲があるのに体重が減る、暑がり、多汗 |
| 神経・筋肉 | 手の震え、筋力低下、疲れやすさ、イライラ、不眠 |
| 消化器 | 下痢、排便回数の増加 |
| 眼 | 眼球突出、充血、まぶしさ、複視 |
| 首の変化 | 甲状腺腫大、首の前の腫れ |
| 女性 | 月経不順、月経量減少 |
ストレス、更年期、自律神経の乱れと思われて受診が遅れることもありますが、放置すると不整脈、心不全、骨密度低下などにつながることがあります。症状が続く場合は自己判断せず、血液検査で確認することが重要です。
原因の本体は自己免疫の異常で、TRAbやTSAbが甲状腺を刺激し続けることでホルモン分泌が過剰になります。なぜその自己抗体が作られるかは単一の原因では説明できず、遺伝的素因と環境要因が重なって発症すると考えられています。
関与が示唆されている環境因子としては、強いストレス、喫煙、妊娠・出産、感染症、ヨウ素の影響などがあります。家族に甲状腺疾患がある場合は、体質的な背景も踏まえて症状に注意することが勧められます。
動悸、体重減少、手の震え、暑がりなどが続くときは、まず内科で相談し、必要に応じて甲状腺疾患の評価を進めます。ゆう徳丸内科皮膚科では、症状の聞き取りに加えて全身状態を総合的に評価し、必要な血液検査を行ったうえで、バセドウ病などが確定次第、治療を開始します。症状の強さや追加の検査が必要な場合には、適切な病院へ紹介することとなります。
甲状腺の異常は心拍数、体重、睡眠、月経、骨代謝など全身に影響するため、単なる首の病気としてではなく全身管理の視点で評価することが大切です。
| 検査項目 | わかること |
|---|---|
| TSH | バセドウ病では著明に低下し、しばしば感度未満近くまで下がります |
| FT3・FT4 | 甲状腺ホルモンの過剰状態と重症度を把握します |
| TRAb・TSAb | バセドウ病に特徴的な自己抗体で、診断の重要な手がかりです |
| 甲状腺超音波 | 甲状腺の大きさや血流、結節の有無を確認します |
| シンチグラフィ | 必要時に、他の甲状腺中毒症との鑑別に役立ちます |
治療の柱は、抗甲状腺薬、放射性ヨウ素内用療法、手術の3つです。どの治療を選ぶかは、年齢、甲状腺腫の大きさ、再発歴、妊娠希望、眼症の有無、仕事や生活背景などを踏まえて決めます。
内服治療は、日本で広く選択される基本的な治療です。主な薬はチアマゾールとプロピルチオウラシルで、甲状腺ホルモンの産生を抑えながら、定期的な採血で効果と副作用を確認します。
代表的な副作用には、皮疹、肝機能障害、無顆粒球症があります。特に高熱や強い咽頭痛が出た場合は無顆粒球症の可能性があるため、服薬を続けず速やかに医療機関へ連絡する必要があります。
放射性ヨウ素を内服し、甲状腺に集まる性質を利用して過剰な機能を抑える治療です。再発を減らしやすい一方で、治療後に甲状腺機能低下症となり、甲状腺ホルモン補充が必要になることがあります。
甲状腺腫が大きい場合、内服で安定しにくい場合、副作用で薬を続けられない場合、短期間での確実なコントロールが望まれる場合などに検討されます。術後は甲状腺ホルモン補充が必要になることが多いものの、再発リスクを抑えやすい治療法です。
バセドウ病は、妊娠前から甲状腺機能をできるだけ安定させておくことが重要です。甲状腺ホルモンが高い状態のまま妊娠すると、流産、早産、妊娠高血圧症候群、胎児発育への影響などのリスクが高まるため、妊娠を希望する段階で治療方針を主治医と確認する必要があります。
抗甲状腺薬の選択は妊娠時期によって配慮が必要で、妊娠初期には薬剤選択や投与量に注意が求められます。妊娠を考えている場合、自己判断で薬を中止するのではなく、妊娠希望の時点で相談し、必要に応じて専門医療機関と連携しながら管理することが大切です。
バセドウ病では、甲状腺の異常だけでなく、眼球突出、まぶしさ、充血、複視などを伴う甲状腺眼症がみられることがあります。特に喫煙は眼症悪化との関連が指摘されており、眼の症状がある方では早めの評価が重要です。
眼症が疑われる場合は、甲状腺機能のコントロールだけでなく、眼科での専門的な評価が必要になることがあります。当院では症状や検査結果に応じて、甲状腺疾患に強みを持つ医療機関や眼科専門施設への紹介を検討します。
ゆう徳丸内科皮膚科は、地域でまず相談しやすい内科として、動悸、体重減少、手の震えなどの症状から甲状腺疾患を疑い、必要な初期評価を進める役割を担います。一方で、バセドウ病の精密評価、治療方針の調整、妊娠希望例、放射性ヨウ素内用療法や手術の検討、眼症対応などでは、専門医療機関と連携した診療が重要です。
バセドウ病や橋本病は当院で治療を行うことも多いですが、病状や希望に応じて、甲状腺疾患や甲状腺眼症の診療経験が豊富な医療機関へ適切につなぐことも当院の役割と考えています。
橋本病は甲状腺ホルモンが不足しやすい病気で、疲れやすさ、むくみ、寒がり、体重増加、便秘などが目立ちやすいのに対し、バセドウ病は動悸、暑がり、体重減少、手の震えなど、体が過活動になる症状が中心です。甲状腺の病気は症状だけで自己判断しにくいため、気になる場合は採血で機能を確かめることが大切です。
橋本病について詳しく知りたい方は、橋本病(甲状腺機能低下症)の症状・原因・治療についての記事もあわせてご覧ください。
ゆう徳丸内科皮膚科では、甲状腺の検査・診断・治療まで一通り行うことが可能です。
STEP 1 受診前の準備
健診結果や他院の血液検査・超音波検査などの結果があればご持参ください。
STEP 2 初診(問診・血液検査)
症状の有無、家族歴などを含めた問診、全身状態の確認、血液検査(TSH・FT3・FT4・TRAb・TSAbなど)を行います。
STEP 3 超音波検査
当日または血液検査の結果を説明する日に超音波検査を行います。
STEP 4 結果説明・治療方針の決定
バセドウ病が確定次第、内服治療・アイソトープ治療・手術の3つの選択肢を提案いたします。通常は内服治療を行うことが多く、治療の必要性や副作用の可能性を説明し治療を開始します。その他の治療を希望される場合は、適切な医療機関へ紹介状を作成します。
関連診療ページ
甲状腺外来・内分泌内科について →
次のような症状が複数あてはまる場合は、早めの受診をおすすめします。
こんな症状が続く場合は受診を
内科・甲状腺内科(内分泌内科)が受診先になります。当院でも初期評価・血液検査・超音波検査を行い、必要に応じて専門医療機関への紹介を検討します。
薬で寛解できるケースがありますが、再発することも多く、長期的な管理が必要です。放射性ヨウ素療法や手術で根本的に治療する選択肢もあります。
橋本病は甲状腺機能低下症(ホルモン不足)、バセドウ病は甲状腺機能亢進症(ホルモン過剰)で真逆の病態です。症状も対照的で、橋本病は疲れやすさ・むくみ・寒がりが多く、バセドウ病は動悸・暑がり・体重減少が中心です。
動悸の原因は多くありますが、体重減少・手の震え・暑がりを伴う場合は甲状腺疾患を疑うべきです。血液検査で甲状腺機能を確認することで診断の方向性をつけられます。
ヨウ素(昆布・海藻類など)の過剰摂取を控えることが推奨される場合があります。ただし制限の程度は状態によって異なるため、医師の指示に従ってください。
動悸・体重減少・手の震えが続く方、健診で甲状腺の異常を指摘された方、妊娠前に甲状腺を確認したい方は、ゆう徳丸内科皮膚科の内科・甲状腺外来にお気軽にご相談ください。
当院では血液検査・超音波検査を通じて甲状腺の状態を総合的に評価し、必要に応じて専門医療機関への紹介も行います。板橋区徳丸・赤塚・練馬区で甲状腺が気になる方はお気軽にご連絡ください。