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むくみ~足がむくんできた!~|医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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むくみ~足がむくんできた!~

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こんにちは。今日は多くの人が一度は経験する『むくみ』についてお話させていただきます。

 

 

 

 

『むくみ』とは、医学用語で『浮腫(ふしゅ)』と言います。むくみは老若男女問わず、一度は経験することかと思います。むくみは、お酒を飲みすぎたあとにもなったり、味が濃いものをとりすぎただけでもなることもあるため、一概に全てが病気というわけではありませんが、もちろん病気のこともあるため、注意が必要です。

 

 

 

 

まず始めに、『むくみ』をどこでチェックするかご存じですか?

 

 

病院を受診したときに、お医者さんが足を見ることがありませんか?特に足のすねのあたりを触るときはほとんどの場合、むくみをチェックしていると思ってください。なぜむくみを調べるのに足を見るかというと、後述もしていますが、むくみとは身体の中に不必要な水分ができたときにおきるもの、です。水分も重力に従って下のほうに移動しますので、浮腫は足から起こることがほとんどです。足がむくみ始め、それを放っておくと原因によっては心臓や肺までむくみが起きて、心不全症状を起こす場合もあります。一番むくみが簡単にわかるのは、いわゆる『弁慶の泣き所』であるすねの部分です。ここを押してへっこんだりする場合はむくみがあると判断します。

 

 

 

 

むくみは、血管の中に流れる血液中の水分が過剰になったときに起きますが、原因はいろいろあります。まず、むくみが原因で来院した患者様には、どこがむくんでいるかをお聞きします。場所は非常に重要であり、特にある一定の部位だけに起きているのかどうかが重要です。両足(両手含む)に起きているときは全身の病気が原因と考えられ、限られた部分がむくんでいるときは、血栓(血の塊)や骨折や炎症などにより血の流れが悪い、ことが原因と考えられます。ここでは、両足がむくんでいるとして、お話をすることとします。

 

 

そもそも、『むくみ』ってなんで起こるのでしょうか?

 

 

むくみとは、本来血管の中にあるべき水分が血管の外に漏れてしまう、または血管の中の水分が過剰になって血管の外に漏れてしまうことなどで起きます。血管の中に水分を貯めておくためには、血液の中にアルブミンというたんぱく質がちゃんとあることが重要です。腎臓が悪くなるとタンパク尿が出るようになり血液の中のたんぱく質が減ることでむくみができ、肝臓が悪くなるとアルブミンが作られなくなるためむくみが起きます。また、塩分を過剰に摂取したり、心不全状態であったりすると血管の中の水分が非常に多くなり、結果としてむくみが出ます。

 

 

むくむ原因は多くありますが、両足がむくんでいるときは、『心臓、腎臓、肝臓、甲状腺、薬剤性、塩分過多』のどれかに原因があると考え検査や治療をしていくことが重要です。

 

 

 

①心臓

 

心臓の機能が落ちている≒心不全の状態のときには、心臓から出ていく血液の流れが悪く、足がむくむことがあります。足がむくむだけに限らず、呼吸が苦しい、疲れやすい、などの心不全症状を伴うことも多く、このような症状を伴うときは注意が必要です。心不全を起こす原因は、高血圧や不整脈、狭心症や心筋梗塞、腎不全、塩分過多など原因を突き止めたうえで治療をすることが重要です、

 

 

②腎臓

 

腎臓が悪く足がむくむときは、尿の中にたんぱく質が漏れているとき(≒タンパク尿)がほとんどです。腎臓の機能が悪い方は尿にも異常が起きていることが多く、腎機能障害がある方は尿検査は必須です。先ほど、むくみというのは血管の外に余分が水分が出ている状態である、というお話をしましたが、余分な水分が出ないためには血液の中に十分なたんぱく質を保持しておくことが重要です。しかし、タンパク尿が出るようになると、血液の中にたんぱく質を保持しておくことができなくなるため、結果的にむくみが出ます。現在、末期腎不全により透析となる方の2人に1人は糖尿病が原因と言われています。そのため、腎臓が悪くてむくみが出るといっても、おおもとをたどると糖尿病が原因であることも非常に多いです。腎障害が出ないような糖尿病治療を行うことも重要ですが、腎障害が出た後でもいかにタンパク尿を出ないように治療をしていくかが非常に重要です。

 

 

③肝臓

 

先ほど、腎臓の項目で『血液の中に十分なたんぱく質がないとむくむ』というお話をしましたが、肝臓もこれに関わっています。腎臓は尿からたんぱく質が漏れ出ていくことで血液のたんぱく質が減るためむくみが出る、というものでしたが、肝臓はそもそもたんぱく質を作っているため、肝臓が働かなくなる(≒肝硬変)のような状態になると血液の中からたんぱく質が減るため、むくみが出ます。

 

④甲状腺

 

甲状腺の病気はいろいろなものがありますが、甲状腺の機能が低下すると、体の代謝の能力がなくなるため、水分を処理できなくなることで足のむくみが出ます。甲状腺機能低下症という状態ですね。代表的な病気は橋本病というものですが、このむくみの特徴は押してもすぐに凹みが戻ってしまうということが特徴です、

 

⑤薬剤性

 

むくむ副作用が出る薬は意外に多いといわれています。代表的なものは、カルシウム拮抗薬という降圧剤(アムロジピンⓇやニフェジピンⓇ)、甘草が含まれる漢方薬、ロキソニンなどの非ステロイド鎮痛薬などです。なんで薬でむくむ副作用が出るかはかなり詳しい話になるため割愛しますが、これらの薬を飲み始めてむくみが出た方は注意が必要です。

 

 

 

このようにむくみはかなり多くの病気が隠れています。どのような原因であっても基本的には塩分制限と適度な運動をすることで血流をよくする(血栓をできにくくする)というのが重要となります。あとは、原因によって治療法が異なるため一概には言えませんが、まずはむくみの原因をしっかりと突き止め、それに応じて対応していくことが重要となります。

 

 

むくみの原因は多岐にわたるため、総合的な内科知識が必須です。当院では糖尿病治療はもちろん、腎不全や心不全治療、甲状腺疾患など幅広く対応しており、むくみの治療を積極的に行っています。むくみでお悩みの方はいつでもご受診ください。

 

 

 

 

 

【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】

板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。練馬区北町にも隣接しており、徒歩圏内です。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。むくみでお悩みの方は、ぜひ腎臓や心臓、甲状腺などを専門的に診療できる当院をご受診ください。

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