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糖尿病性腎症とは?症状・ステージ・治療を腎臓専門医が解説|
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糖尿病性腎症とは?症状・ステージ・治療を腎臓専門医が解説

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糖尿病で腎臓が心配な方・健診で尿たんぱくやクレアチニンを指摘された方へ

糖尿病性腎症とは?症状・ステージ・治療を腎臓専門医が解説

糖尿病性腎症の仕組み・ステージ(病期)・症状・検査・治療・食事、そして透析を避けるための考え方まで、腎臓専門医・透析専門医・糖尿病認定医がわかりやすく解説します。

糖尿病があり「腎臓が悪くならないか」と心配な方や、健診で尿たんぱく・クレアチニンの異常を指摘された方は少なくありません。糖尿病性腎症は、高血糖が長く続くことで腎臓が障害される合併症で、早い段階ではほとんど症状がない一方、新たに透析を始める原因として最も多い病気の一つです。だからこそ、症状が出る前に見つけて手を打つ「早期発見」が何より大切です。この記事では、糖尿病性腎症の仕組み・ステージ・症状・検査・治療・食事を、腎臓専門医・透析専門医の立場で解説します。

この記事のポイント

  • 糖尿病性腎症は、高血糖が続くことで腎臓の細い血管が障害されて起こる合併症
  • 初期は自覚症状が乏しく、尿アルブミン検査が早期発見の鍵
  • 微量アルブミンの段階で見つけて治療を始めることが勝負どころ
  • 治療は血糖だけでなく、血圧・腎保護薬・禁煙・食事を組み合わせて行う
  • SGLT2阻害薬やフィネレノン(ケレンディア®)など、腎臓を守る選択肢が広がっている
  • 当院は腎臓専門医・透析専門医・糖尿病認定医——早期発見から透析まで一貫して対応

糖尿病性腎症とは(腎臓が悪くなる仕組み)

糖尿病性腎症は、慢性的な高血糖によって腎臓の中の細い血管、とくに老廃物をこし取る「糸球体」が傷つくことで起こる合併症です。糸球体の障害が進むと、本来は体に必要なたんぱく質(アルブミン)が尿に漏れ出るようになり、その後さらに腎臓全体の働きが落ちていきます。糖尿病の三大合併症(神経障害・網膜症・腎症)の一つで、新たに透析が必要になる原因として最も多い病気です。

この病気のやっかいな点は、かなり進行するまで症状が出にくいことです。そのため「体調がよいから大丈夫」とは言えず、糖尿病と診断された方では、症状がなくても定期的に腎臓の状態を確認することが重要です。

糖尿病性腎症のステージ(病期分類)

糖尿病性腎症は、「まだ目立った異常が少ない段階」から、「尿にアルブミンやたんぱくが増える段階」、さらに「腎機能が低下する段階」を経て、重症化すると腎不全や透析が必要な状態へ進むことがあります。近年は、尿アルブミンとeGFR(腎臓の働きの指標)を組み合わせて評価する考え方が重視されています。

とくに早期発見の鍵になるのが、尿中微量アルブミンです。血清クレアチニンやeGFRがまだ大きく変化していない段階でも、尿アルブミンの増加が最初のサインになることがあるため、糖尿病のある方では見逃さないことが大切です。

段階のイメージ 主な特徴
早期 自覚症状はほぼなく、尿に少量のアルブミンが出始めることがある
進行期 尿たんぱくが増え、むくみなどの症状が出てくることがある
腎機能低下期 eGFRの低下が目立ち、貧血やだるさなど全身症状が加わることがある
腎不全・透析期 腎機能が大きく低下し、透析や腎移植が検討される段階

なお、糖尿病のある方の腎障害には、典型的な糖尿病性腎症だけでなく、アルブミン尿が目立たないまま腎機能が落ちる病態も含めた「糖尿病関連腎臓病(DKD)」という考え方も重要になっています。eGFRやクレアチニンなど、腎機能をあらわす数値の意味については、別記事で詳しく解説しています。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「尿蛋白が持続的に出るようになったら、すでに腎障害は相当進行していると考えたほうがよいです。糖尿病性腎症で尿蛋白が出始めた段階では、進行を止めることは難しく、将来的に透析に至るリスクが高まると考えられます。だからこそ大切なのが、その手前の『微量アルブミン』の段階で見つけることです。この段階であれば、今はSGLT2阻害薬やフィネレノン=ケレンディア®など有効な治療が出てきており、進行を抑えることが十分に期待できます。つまり、症状が出てからでは遅く、症状のないうちに尿アルブミンを測ることが何より重要なのです。」

症状(進行するまで気づきにくい)

糖尿病性腎症は、初期にはほとんど症状がありません。そのため、健診や定期通院での尿検査・血液検査ではじめて見つかることが多い病気です。

進行すると、足のむくみ、尿の泡立ち、疲れやすさ、だるさ、貧血などがみられることがあります。ただし、こうした症状が出るころには腎障害がかなり進んでいる場合もあるため、症状の有無ではなく定期検査で確認する姿勢が大切です。

検査と早期発見(尿アルブミン・eGFR)

早期発見で中心となるのは、尿中アルブミン検査です。日本腎臓学会のCKD診療ガイド2024でも、尿アルブミンの測定は早期診断や治療効果の判定に重要とされ、糖尿病の方では定期的な測定が勧められています。これに加えて、eGFR・尿たんぱく・クレアチニンなどを組み合わせて、腎臓の状態を総合的に評価します。

なお、尿アルブミンは体調や採尿の条件で変動することがあるため、1回だけで判断せず、必要に応じて複数回確認することが大切です。各検査値の見方については、別記事で詳しく解説しています。

治療(血糖・血圧・腎保護)

糖尿病性腎症の治療では、血糖管理に加えて、血圧管理と腎保護を同時に進めることが大切です。たんぱく尿を伴う高血圧がある場合には、ARBやACE阻害薬といった降圧薬が基本とされ、必要に応じて他の降圧薬を組み合わせます。

近年は、SGLT2阻害薬が腎臓を守る薬として重視されるようになり、アルブミン尿のある2型糖尿病の方で腎症の進行を抑える効果が期待されています。また、降圧薬で治療していてもアルブミン尿が残る場合に、フィネレノン(ケレンディア®)が腎臓の予後を改善しうるとされていますが、高カリウム血症への注意が必要です。さらに、GLP-1受容体作動薬にも腎保護作用が期待されており、肥満や血糖の課題とあわせて検討されることがあります。

なお、腎機能が低下してくるとHbA1cが実際の血糖より低く出ることがあるため、必要に応じてグリコアルブミン(GA)を参考にすることもあります。薬だけでなく、禁煙・脂質管理・適正体重の維持を含めた総合的な管理が、発症や進行の抑制に重要です。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「従来、腎保護の治療というのは、降圧剤の中のARB/ACE阻害薬程度しかなく、進行を遅らせることに非常に難渋しておりました。しかし、近年徐々に腎保護に役立つ薬が増えてきており、それがSGLT2阻害薬やフィネレノン=ケレンディア®などになります。現在、マンジャロ®などを代表とするGLP-1受容体作動薬も腎保護作用があるという研究データも増えてきており、今後保険適応になることも考えられます。当院では、腎臓内科専門医として積極的に腎保護に役立つ薬を患者さんに提供していきます。」

食事療法(塩分・たんぱく質・カリウム)

食事療法では、まず塩分を控えることが基本です。糖尿病性腎症では高血圧を合併しやすく、減塩は血圧管理と腎臓保護の両面で大切です。だしや酸味・香辛料を活用すると、無理なく減塩しやすくなります。

たんぱく質やカリウムの調整は、腎機能の段階や栄養状態によって必要性が変わります。たんぱく質は制限しすぎると筋肉が落ちる心配もあり、一律に行うものではありません。腎機能が低下した方ではカリウムにも注意が必要になることがあります。いずれも個別性が高いため、自己判断せず、医師や管理栄養士のもとで調整することが大切です。具体的な食事の工夫については、別記事でも紹介しています。

透析を避けるために(進行を抑える)

糖尿病性腎症は、早く見つけて治療を続けることで、進行を遅らせられる可能性があります。とくに、血糖・血圧・尿アルブミンを定期的に確認し、必要な治療を途切れさせないことが重要です。生活面では、減塩・禁煙・適正体重の維持・脱水を避けることなどが基本になります。

透析を必ず回避できるとは言えませんが、早期発見と継続的な治療は、将来のリスクを下げるうえで非常に重要です。「健診で少し指摘されただけ」という段階こそ、相談する価値があります。

👨‍⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと

「糖尿病性腎症の治療は長期にわたります。糖尿病の治療はもちろんのこと、高血圧、脂質異常症、禁煙治療など合併症の治療も行わなければならず、さらに腎症まで進行すると今度は腎臓病への治療も検討していかなければなりません。糖尿病、腎臓病の治療は日進月歩であり、どんどん進化する治療を適切に患者さんに提供できることは非常に重要です。HbA1cだけを見て治療するのではなく、尿所見も重要にしながら早期の合併症発見に力を入れ、腎不全への進行を予防していくことが当院の役割だと考えています。糖尿病認定医だけでなく、高血圧専門医、腎臓専門医、禁煙治療の認定指導者が在籍する当院に治療をお任せください。」

当院の対応(早期発見から透析まで一貫管理)

ゆう徳丸内科皮膚科では、糖尿病性腎症の早期発見から進行抑制、必要時の透析医療まで見据えた診療を行っています。腎臓専門医・透析専門医・糖尿病認定医の立場から、血糖だけでなく、尿アルブミン・血圧・脂質・生活習慣まで含めて総合的に評価し、患者さんごとに治療方針を組み立てます。食事療法の継続が大切な病気だからこそ、管理栄養士による栄養指導も活用しながら、無理のない継続を支えます。

🩸 糖尿病と腎臓を一人の専門医が一貫して診ます

当院の院長は糖尿病認定医であると同時に、腎臓専門医・透析専門医です。糖尿病性腎症は、早期の尿アルブミン発見から、腎保護治療、食事療法、そして万一の透析まで、一連の流れを通して管理することが大切な病気です。糖尿病と腎臓の両方を一人の専門医が責任を持って診られることが、当院の大きな強みです。健診で尿たんぱく・クレアチニン・eGFR・血糖の異常を指摘された方は、症状がなくても早めにご相談ください。

よくある質問

Q. 糖尿病性腎症とは何ですか?

糖尿病による高血糖が長く続くことで、腎臓の細い血管が傷み、尿アルブミンの増加や腎機能の低下を起こす合併症です。新たに透析が必要になる原因として最も多い病気の一つです。

Q. 糖尿病性腎症にはどんな症状がありますか?

初期は無症状のことが多く、進行するとむくみ・尿の泡立ち・だるさ・貧血などがみられることがあります。症状が出たときには進行している場合もあるため、定期検査が大切です。

Q. 糖尿病性腎症は治りますか?進行を止められますか?

いったん低下した腎機能を元に戻すことは難しいことが多いですが、とくに尿アルブミンが微量の早期段階で見つけて治療を始めれば、進行を抑えることが期待できます。早期発見が何より重要です。

Q. 糖尿病性腎症は透析が必要になりますか?

すべての方が透析になるわけではありません。進行すると腎不全に至ることがありますが、早期からの管理で進行を遅らせられる可能性があります。早めの対応が将来のリスクを下げます。

Q. 糖尿病性腎症の食事で気をつけることは?

まず減塩が基本です。病期によってはたんぱく質やカリウムの調整が必要になることがありますが、個別性が高いため、自己判断せず医師や管理栄養士にご相談ください。


ゆう徳丸内科皮膚科へのご相談

糖尿病性腎症は、症状が出る前の「微量アルブミンの段階」で見つけ、適切な治療を始められるかどうかが、その後を大きく左右します。当院では腎臓専門医・透析専門医・糖尿病認定医として、早期発見から進行抑制、万一の透析まで一貫して対応します。健診で尿たんぱく・クレアチニン・血糖の異常を指摘された方、糖尿病で腎臓が心配な方は、症状が軽くても早めにご相談ください。

当院だからできる糖尿病性腎症の管理

  • 腎臓専門医・透析専門医・糖尿病認定医——糖尿病と腎臓を一人の専門医が一貫管理
  • 尿中微量アルブミンによる早期発見と、SGLT2阻害薬・フィネレノン(ケレンディア®)などの腎保護治療
  • 高血圧専門医・禁煙治療の認定指導者も在籍し、合併症をまとめて管理
  • 管理栄養士による栄養指導で、腎臓を守る食事を継続サポート

この記事のまとめ

  • 糖尿病性腎症は高血糖で腎臓の細い血管が障害される合併症で、透析原因の最多の一つ
  • 初期は無症状で、尿アルブミン検査が早期発見の鍵
  • 微量アルブミンの段階で見つけて治療を始めることが勝負どころ
  • 治療は血糖・血圧・腎保護薬・禁煙・食事の総合管理
  • SGLT2阻害薬やフィネレノン(ケレンディア®)など腎保護の選択肢が広がっている
  • 当院は腎臓専門医・透析専門医・糖尿病認定医——早期発見から透析まで一貫対応

本記事は日常診療の視点から監修しています。症状や数値の状況によって適切な対応は異なります。自己判断せず医療機関へご相談ください。

この記事の監修者

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科 院長 吉田 悠

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科

院長 吉田 悠

腎臓専門医・透析専門医・糖尿病認定医として、糖尿病とその合併症である糖尿病性腎症を、早期から透析に至るまで一貫して診療できることを強みとしています。全身を総合的に診る視点を大切に、患者さまに寄り添った丁寧な説明と診療を心がけています。

経歴・所属学会
日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医・元指導医
日本腎臓学会 腎臓専門医
日本透析学会 透析専門医
日本糖尿病協会 糖尿病認定医
日本高血圧学会 高血圧専門医
日本医師会 認定産業医
厚生労働省 臨床研修指導医
日本禁煙学会 認定指導者
元東京医科歯科大学(現東京科学大学) 腎臓内科 臨床講師
難病指定医

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