医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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糖尿病と言われた方・何を食べればいいか迷っている方へ
糖尿病の食事とは?基本のルールと続け方を糖尿病認定医が解説
糖尿病の食事療法の基本・食べ方のコツ・1日の献立の考え方・続ける工夫、さらに腎臓を守る視点まで、糖尿病認定医・腎臓専門医がわかりやすく解説します。
糖尿病と言われて「何を食べればよいのか分からない」と不安になる方は少なくありません。糖尿病の食事は、特別な料理を別に用意するというより、無理のない範囲で健康的な食事を続けることが基本です。この記事では、糖尿病の食事療法の基本、食べ方のコツ、1日の献立の考え方、続ける工夫、さらに腎臓を守る視点まで、糖尿病認定医・腎臓専門医の立場で患者さん向けに整理して解説します。
この記事のポイント
糖尿病の食事療法では、まず適正なエネルギー量を意識しながら、栄養バランスのよい食事を無理なく続けることが基本になります。糖尿病に有効な食事の形は低炭水化物食・地中海食・低GI食など多様で、万人に同じ方法が最適とは限りません。大切なのは「何を完全に禁止するか」を探すことより、「毎日の食べ方をどう整えるか」を考えることです。
朝食を抜く・夕食が遅い・主食に偏る・野菜が少ない、といった食習慣は、血糖だけでなく体重管理の面でも不利になりやすいことがあります。基本形としては、主食・主菜・副菜をそろえ、できれば毎日ほぼ同じリズムで3食をとることが実践しやすい方法です。なお、必要な摂取量は年齢・体格・活動量・腎機能・お薬の内容によって変わるため、細かい数値は自己判断せず個別に調整することが大切です。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「重要なことはやはり長く続けられることが大切です。例えば毎日間食している人に間食は絶対やめてください!と言っても、1か月続いても1年後には続かないケースがほとんどです。特に糖尿病は最初指摘されると生活習慣の改善を頑張る方が多いのですが、HbA1cが改善したり、慣れてきたりすると、生活習慣が乱れてくる方が多いですね。また、患者さんの性格を見ながら目標設定をすることも重要です。生活習慣病は『生活習慣』ですので、患者さんの性格が非常に重視される病気です。そのため、一概にこの目標にしましょう、と設定することはできませんが、まずは間食を減らす、大盛をやめる、清涼飲料水を減らす(またはやめる)、の3点から始めてもらうことが多いです。」
同じ内容の食事でも、食べ方を工夫することで食後の血糖上昇をゆるやかにできることがあります。実践しやすい基本は、野菜・海藻・きのこ類など食物繊維を含む副菜から食べ始め、次に肉・魚・大豆製品・卵などの主菜、最後にごはん・パン・麺などの主食を食べる流れです。早食いは食べ過ぎにつながりやすいため、よく噛んでゆっくり食べ、腹八分目を意識すると、全体の量を整えやすくなります。
食後に血糖が急に上がる「食後高血糖(血糖値スパイク)」が気になる方では、こうした食べ方の工夫が役立つことがあります。ただし、食べる順番だけですべてが解決するわけではなく、主食の量・間食・運動量・お薬の影響も受けます。食後の眠気や健診での血糖異常が気になる場合は、一度ご相談ください。
糖尿病の食事では、細かなレシピを完璧に再現することより、1日を通して食事の組み立て方をそろえることが大切です。朝・昼・夕のそれぞれで、主食・主菜・副菜、できれば汁物を組み合わせると、栄養の偏りを減らしやすくなります。とくに朝食を抜かず、毎食で炭水化物だけに偏らないことが続けやすい基本です。
| 食事 | 献立の組み立て方の例 |
|---|---|
| 朝食 | ごはん+焼き魚+野菜のおひたし+みそ汁 |
| 昼食 | 定食スタイルを意識し、ごはん+肉または魚の主菜+サラダ+汁物 |
| 夕食 | 主食をとりすぎず、魚または大豆製品+野菜のおかず+汁物 |
間食は「絶対禁止」ではありませんが、漫然と甘い飲み物や菓子を追加すると、血糖と体重の両面で不利になりやすいです。夜遅い食事や夜食も食べ過ぎにつながりやすいため注意しましょう。具体的にどんな食品を選ぶとよいかは、別記事で詳しく紹介しています。
外食では、丼ものや麺類だけで済ませるより、主食・主菜・副菜がそろう定食型を選ぶほうがバランスを取りやすくなります。食べ始めにサラダや小鉢を入れ、主食の大盛りを避けるだけでも実践しやすい工夫です。ラーメンや丼を選ぶときも、毎回避けるというより、頻度や量を調整する発想が続けやすさにつながります。
飲酒は、糖尿病があっても一律に全面禁止とは限りませんが、飲み方には注意が必要です。空腹で飲まない、糖質の多いおつまみが重ならないようにする、といった工夫が現実的です。お薬の内容や肝機能、低血糖のリスクによっては個別の判断が必要になるため、自己判断で「これなら安全」と決めつけないことが大切です。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「お酒やたばこなどの嗜好品をやめることはなかなか難しいですし、特に営業職などの方は会食なども多く、食事やお酒の制限は難しい場合もありますね。お酒に関しては、醸造酒であるビールや日本酒、ワインなどはカロリーが高めであり、蒸留酒であるウイスキーや焼酎などは割るものにもよりますが比較的カロリーは抑えめですので、飲むのであれば蒸留酒を推奨しています。外食は仕事など仕方のない場面では食べざるを得ないとは思いますが、基本的には自炊をしていただく、外食になったとしても食物繊維やタンパク質を中心にとるようにし、炭水化物は控えるようにする、外食をした後はなるべく長い距離を歩いて帰るようにすることを伝えています。」
糖尿病の食事療法で最も大切なのは、短期間だけ頑張ることではなく、続けられる形にすることです。最初から完璧を目指すより、まず1つか2つの行動から整えるほうが現実的です。たとえば「朝食を抜かない」「夕食の主食を少し見直す」「甘い飲み物をお茶や水に置き換える」「野菜のおかずを1品増やす」といった小さな変更でも、続けば意味があります。
食事記録や体重記録、必要に応じた血糖測定は、自分の傾向を把握する助けになります。家族が同じ方向で協力すると、本人だけが我慢している感覚が減り、続けやすくなることがあります。自己流で迷い続けるより、医師や管理栄養士と一緒に調整するほうが、遠回りに見えて結果的に続けやすいことが少なくありません。
糖尿病の食事を考えるうえでは、血糖だけでなく腎臓を守る視点も重要です。糖尿病性腎症が進むと、血糖管理だけでなく、塩分やたんぱく質、場合によってはカリウムなどの調整が必要になることがあります。日常で意識しやすいのは、まず塩分をとりすぎないことです。味つけを薄くするだけでなく、だし・酢やレモンなどの酸味・香辛料・香味野菜を活用すると、無理なく減塩しやすくなります。高血圧を合併しやすい糖尿病では、減塩は血圧管理の面からも大切です。
一方、腎機能が低下している方では、たんぱく質を多くとればよいとは限らず、逆に減らしすぎると筋肉が落ちる心配もあります。たんぱく質やカリウムの調整は個別性がとても高いため、尿たんぱくのある方・eGFRが低下している方などは、自己判断でインターネットの情報をまねるのではなく、医師や管理栄養士に相談することが大切です。
🩸 糖尿病と腎臓、両方を見据えた食事の相談ができます
当院の院長は糖尿病認定医であると同時に、腎臓専門医・透析専門医です。糖尿病性腎症の食事は、腎臓の状態(CKDのステージ)や尿たんぱく、年齢によって考え方が変わり、糖尿病食と腎臓食のどちらを軸にするかも一人ひとり異なります。当院では管理栄養士による個別の栄養指導も行っており、血糖管理と腎臓保護を両立した食事を、ライフスタイルに合わせて組み立てられるのが強みです。尿たんぱくやクレアチニンを指摘された方は、ぜひご相談ください。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「糖尿病が原因で腎臓が悪くなる糖尿病性腎症の食事制限は非常に難しく、一概に設定することは難しいとされています。一般的にはCKD G4まで悪化してきた方は腎臓食がメインとなり、G3までは糖尿病食がメインとなりますが、尿蛋白量や年齢にも左右されるため、ここは糖尿病・腎臓病どちらにも精通する医師に相談することが重要です。外来で説明することが多い点としては、塩分制限は基本的に全患者に必須(日本人の推定塩分摂取量は10g/dayを超えているとされており、日本のガイドラインが推奨する6g/day以下を大きく超えているためです。WHOはさらに厳しく5g/day未満を推奨しています)であると伝えています。また、ある程度腎機能が落ちてきた方はカリウムが上がることが多く、高カリウム血症は致死的不整脈を起こすことがあるため、生野菜やフルーツは極力避けること、食べるのであれば15分以上水にさらした生野菜にする、温野菜にして水気は捨てる、フルーツは缶詰にして汁は飲まないようにする、などを中心に伝えています。タンパク制限は筋肉量が減少しフレイルの原因にもなりうるため、患者さんの状況に応じて必要の有無を伝えています。当院では患者さん毎に管理栄養士からの栄養指導も行っており、個々人に対して栄養指導を行うことができ、自分のライフスタイルに応じた食事指導を受けることができます。」
糖尿病の食事は、インターネットの情報だけで自己流に決めると、極端な制限になったり、逆に何を直せばよいか分からなくなったりしがちです。とくに血糖値が高いままの方、体重管理が難しい方、お薬を使っている方、腎機能の低下や尿たんぱくを指摘されている方は、医療機関で個別に相談する意義があります。当院では、生活背景や仕事・食習慣をふまえながら、無理のない食事の方向性を一緒に考え、必要に応じて検査や治療の調整も行います。
一律に「絶対に食べてはいけない」と決めるより、食事全体のバランスや量、頻度を整える考え方が基本です。特定の食品を完全に禁止するより、食べ方を整えるほうが続けやすくなります。
まずは朝食を抜かないこと、3食のリズムを整えること、主食・主菜・副菜をそろえることから始めるのが実践的です。間食を減らす、大盛りをやめる、甘い飲み物を控える、といった小さな一歩からでも十分です。
飲酒の可否は病状や治療内容によって異なりますが、飲む場合は量・飲み方・低血糖のリスクへの配慮が必要です。糖質の多いおつまみを避ける、空腹で飲まないなどの工夫が現実的です。お薬を使っている方は主治医にご相談ください。
基本は重なる部分が多いですが、腎機能が低下している場合は塩分・たんぱく質・カリウムなどの調整が必要になることがあります。腎臓の状態によって考え方が変わるため、医師や管理栄養士にご相談ください。
絶対禁止ではありませんが、量と頻度を意識し、甘い飲み物やだらだら食べを避けることが大切です。タイミングや全体のバランスを工夫すれば、楽しみながら続けることもできます。
当院では、糖尿病の食事について、患者さんの生活背景や性格に合わせて「続けられる」方向性を一緒に考えます。血糖だけでなく、体重・血圧・腎機能・尿たんぱくまで含めて確認し、必要に応じて管理栄養士による個別の栄養指導も行います。「何から始めればいいか分からない」「腎臓も心配」という方も、お気軽にご相談ください。
当院だからできる食事のサポート
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本記事は日常診療の視点から監修しています。症状や数値の状況によって適切な対応は異なります。自己判断せず医療機関へご相談ください。