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高血圧の治療の基本は塩分制限です。|医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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高血圧の治療の基本は塩分制限です。

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こんにちは。今日は高血圧の治療の基本について話をしていきたいと思います。

 

 

まず、簡単に高血圧の患者さんがいらっしゃったときに、どのように治療をしていくかを簡単に説明します。高血圧の患者さんを診察した時には、問診や身体診察を行い、高血圧の原因が何なのかをしっかり見極めます。塩分の摂りすぎや年齢に伴うものなのか、たばこによるものか、睡眠時無呼吸症候群によるものか、何らかのホルモン異常によるものなのか・・・。原因によって治療方針は異なってくるので、ただ単にいきなり降圧薬を出す、というのは個人的には全くお勧めできません。原因がわかっている上で処方するのか、そうでないのか、で全く意味合いが違ってきますものね。

 

 

しかし、何が原因であれ、血圧の治療の大原則の一つがあります。それが、塩分制限ですね。今日は塩分制限について話をしていきたいと思います。

 

 

 

 

Q. 塩分を摂るとなんで血圧が上がるの?

 

これはそもそもの疑問ですね。詳しく解説すると非常に分かりにくくなるので、簡単に説明します。塩分を摂ると喉が渇くことは皆さん経験があると思います。例えばラーメンを食べると非常に喉が渇きますよね?これは、塩分を摂ることで体の中の浸透圧というものがあがるため、これを薄めるために水分を欲するようになっています。結果として体の水分量が増えることになります。血圧というのは、動脈という血管の中の圧力を見ているものです。例えるのであれば、蛇口のついたホースのようなもので、ホースの先から勢いよく水を出す(≒圧力を高くする)ためには、蛇口をひねって水を多くだす(≒体の中の水分を多くする)か、ホースの先を細くする(≒動脈硬化が進む)か、のどちらかですね。これが原因で、塩分を摂ると血圧が上がってしまうことになります。

 

 

Q. 塩分はどれだけ控えればいいんですか?

 

塩分は6g/日が推奨されていますが、実際のところ、『あなたは高血圧だから塩分を6g/day以下に制限してくださいね。ではまた1か月後。』みたいな診察は全く意味を成しません。一体どれくらいの味付けのものをどれくらい食べたら塩分が6gになるのか、それは管理栄養士などの食事のプロでなければほぼわからないと思います。

 

 

Q. じゃあ、どうやって塩分を制限すればいいの?

 

基本的に、日本は保存食の文化であることや寒い時期があることにより、塩分過多の民族です。そのため、塩分制限をしてしすぎることはないと考えてよいと思います(時折、過剰にやりすぎてしまう人もいらっしゃるため、もちろん注意は必要です)。

 

まず、肥満体形にある方は標準体重を目指しましょう。肥満体形にある方は、基本的にカロリー摂取過多であることが多く、食べる量が多ければその分塩分も入るからです。例えば、通常の半分の塩分の食事を取っていても、3倍の量食べていれば、1.5倍の塩分を摂取することになるからです。

 

食べる量が普通程度の方は、できることからやっていきましょう!このご時世、男性は料理をしない、女性が料理をする、というのは時代錯誤な表現ではありますが、特にご高齢の方々は、まだまだ料理をしない男性は多いと思います。そんな方でもできることをいくつかご紹介します。

 

①寿司やとんかつに直接醤油やソースをかけることをやめる

 

これは誰でもできることですね。握り寿司やとんかつが出てきたときに、直接醤油やソースをかける方も多いと思います。しかし、それではかかりすぎてしまうことがおおいため、薄味を心掛けるためには小皿に醤油やソースを取って、そこにつけて食べるほうがよいですね。

 

 

 

②ラーメンなどの汁は極力残す

 

これも誰でもできることです。ラーメンのスープや蕎麦の汁を蕎麦湯で割ったものなどは非常に高塩分です。美味しいのは重々承知ですが、なるべく控えるようにしましょう。

 

 

 

③なるべく柑橘類を使用する

 

塩や醤油で味付けをするのではなく、レモンなどで味付けをできるものはするのがいいと思います。私は高血圧の診断にはなりませんが、決して血圧が低いほうではないため、なるべく薄味を心掛けています。例えば、餃子などは、ほぼ醤油をつけず、酢と少量のラー油で食べるようにしています。鶏肉のグリルなども極力レモンで味付けをするようにしていますね。

 

④汁物はなるべく出汁を使用する

 

これは特に料理をする方に注意をしてほしいことですが、例えばみそ汁を作るときに、極力出汁を取ることをお勧めします。味噌を多く使えば使うほど多くの塩分が入るためです。みそ汁は通常1杯で1g程度の塩分が入っていると言われており、これだけで1日の塩分摂取量の1/6を摂取してしまうことになります。なるべく出汁を使うことで、塩分を控えめにしたいものですね。

 

 

Q. 私は薄味を心掛けていて、塩分制限には自信があります!それでもさらに塩分制限が必要ですか?

 

塩分制限が必要と言われても、そもそも自分の今の食生活でどれくらいの塩分を摂っているのか、制限しているつもりだがどれくらいできているのか、などは非常に気になるものですよね。どれくらい塩分摂取をしているのか、実際制限できているのか、など指標があったほうが頑張れるものです。

 

 

実は、外来で尿検査を行うだけで1日の推定の塩分摂取量を推測することができます。

 

 

もちろん完璧なものではありません。本来であれば、1日の全ての尿を集めて検査することがより正確であるため、入院して行ったりすることが通常です。しかし、外来ですべての尿を持ってきていただくことは通常難しいため、1回の尿検査で1日量を推定することになります。しかし、これを行うことで目安にはなるため、ご自身の塩分摂取量が気になる方や塩分制限をしているつもりだけれども血圧が下がらない方など、ご希望があればいつでも行うことが可能です。ご希望の方は、ぜひおっしゃってください。自分がどれだけ塩分を摂取しているか知るほうが、塩分制限に対する気持ちも上がる(≒高血圧への治療意欲も増す)はずです

 

 

いかがでしたでしょうか?塩分制限は口で言うのは非常に簡単ですが、それを実行することは簡単ではありません。そもそも日本食が塩分が非常に多いためです。ご自身の塩分摂取量を知り、その上で塩分制限を心掛けることで、結果も違ってくるはずです。高血圧でお悩みの方はぜひ当院へいらしてください。

 

 

 

【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】

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