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アトピー性皮膚炎の治療では、ステロイド剤などの薬物療法とスキンケア、悪化因子の除去を並行して行います。大人の場合は生活環境やストレス、ホルモンバランスなどさまざまな要因が関係するため、生活習慣の見直しと体質改善も欠かせません。
体質改善は患者様ご自身でのケアが結果につながるため、栄養バランスのとれた食事や質の高い睡眠、ストレス対策などを根気よく続けていただく必要があります。
本記事では、大人のアトピー性皮膚炎を改善する適切な生活習慣を詳しく解説します。

大人のアトピー性皮膚炎は一度悪化すると長期化しやすい傾向があります。子どもの場合は成長とともに免疫や皮膚のバリア機能が整い、自然に軽快するケースもありますが、大人は増悪と悪化を繰り返すことが多いです。
大人のアトピー性皮膚炎は主に2つのパターンに分けられます。
幼少期に発症し、思春期や成人後も完全に治らず再発を繰り返します。季節の変化やストレス、生活リズムの乱れで悪化しやすく、苔癬化(皮膚が厚くかたくなること)を起こすこともあります。
もともとアトピー素因を持っていた人が、生活環境の変化や慢性的なストレス、ホルモンバランスの変動などをきっかけに発症するケース。ストレスや睡眠不足、外的刺激などが免疫やバリア機能を弱めて症状を引き起こすことがあります。
大人のアトピー性皮膚炎は、顔・首・デコルテ・肘の内側・膝の裏などに症状が出やすく、乾燥やかゆみ、赤み、色素沈着が目立つこともあります。また、仕事や人間関係などのストレスが悪化因子になるため、心と体の両面からのケアが必要です。

アトピー性皮膚炎に限らず、生活習慣の見直しはさまざまな皮膚疾患の回復や予防に有効です。
睡眠不足やストレス、食生活の乱れは皮膚のバリア機能低下につながるため、ニキビやかぶれの症状を悪化させることがあります。尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)や赤ら顔などの慢性皮膚炎も、過労や飲酒、精神的ストレスが症状を強めることが知られています。
睡眠をしっかりとり、バランスのとれた食事とストレス対策で皮膚の再生力やバリア機能が高められます。肌状態は心身の状態を反映するので、どの皮膚疾患も治療と並行して生活習慣を見直すことが皮膚を健やかに保つ第一歩です。

大人のアトピー性皮膚炎でお悩みの方は、以下の生活習慣を意識して体質改善を目指しましょう。
それぞれのポイントを詳しく解説します。
アトピー性皮膚炎の患者様は、食品アレルギーがない限り特定の食べ物を制限する必要はありません。我慢しすぎるよりも、バランスよく栄養をとることが大切です。
脂質や糖質の過剰摂取は皮脂バランスを乱し、炎症を悪化させることがあるため量や頻度は控えめにしましょう。サプリメントも補助的には役立ちますが、基本は食事から自然に栄養をとることを意識してください。
アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患は、腸内環境との関係が深いことが知られています。ヨーグルトや発酵食品など、腸内の善玉菌を増やす食べ物を積極的に取り入れるといいでしょう。(食べすぎは禁物です)
| 栄養素 | 主な働き | 多く含む食品 |
|---|---|---|
| ビタミンA | 皮膚や粘膜の修復を促す | レバー・卵黄・にんじん・かぼちゃなど |
| ビタミンC | 炎症を抑える | ブロッコリー・柑橘類・パプリカなど |
| ビタミンE | 活性酸素による酸化を抑える | アーモンド・アボカド・オリーブオイルなど |
| オメガ3脂肪酸 | 細胞の酸化を防止する | サバ・イワシ・えごま油・亜麻仁油など |
| 食物繊維 | 腸内環境を整える | きのこ・海藻・豆類・雑穀など |
| プロバイオティクス | 腸内フローラを改善する | ヨーグルト・納豆・味噌・キムチなど |
睡眠不足はアトピー性皮膚炎を悪化させる要因の一つです。かゆみによって睡眠の質が低下すると免疫が落ち、さらにかゆみが増すという悪循環を招きやすくなります。
睡眠環境を整えるには、入浴や軽いストレッチなどで体をあたためるのがおすすめです。入浴後は皮膚が乾燥しやすくかゆみが出やすいため、すぐに保湿剤を塗る習慣をつけましょう。
枕カバーや布団カバー、シーツなどはダニの温床であり、アトピー性皮膚炎の増悪に影響を与えます。こまめに洗濯や乾燥機を使うなどしてダニの増殖を防ぐことも大切です。
アトピー性皮膚炎のケアは肌を清潔に保つことが基本ですが、洗いすぎてもいけません。洗顔は朝と夜の2回、乾燥しやすい季節や肌状態が安定しない時は洗顔料は使わず、ぬるま湯洗いにしてください。
シャンプーや石けんは低刺激のものを選び、37〜38℃のぬるま湯で洗い流します。長湯をしたり、シャワー圧を強くすることは控えましょう。
肌に直接触れる衣類は通気性と素材選びがポイントです。かゆみや炎症が強い時は通気性のいい肌着を選び、汗をかいたらすぐに着替える習慣をつけてください。
化学繊維は静電気を起こしやすく、肌への摩擦刺激につながるため、特に乾燥しやすい冬場は避けるのが望ましいです。刺激になりやすい衣類のタグは裏返して着たり、タグをカットしたりするなどして肌に直接触れないよう工夫しましょう。
ダニやハウスダスト、花粉はアトピー性皮膚炎を悪化させる代表的な環境因子です。バリア機能が低下した肌から侵入し、かゆみや炎症を引き起こすため、家の中は常に清潔を保つよう心がけてください。
ホコリが溜まりやすいベッドやカーテン、ソファ周辺を中心に掃除をします。ものはできるだけ減らし、ホコリが滞留しない居住環境を整えましょう。
空気清浄機を設置すれば花粉やPM2.5なども軽減できます。
ストレスは自律神経の乱れや免疫機能の低下を引き起こし、皮膚のバリア機能に悪影響を及ぼします。完全にストレスをなくすことは難しいですが、自分に合った方法で発散することが大切です。
深呼吸や運動はそれだけで気分転換になります。気持ちに余裕があれば、趣味を楽しんだり少しだけ遠出したりして自分のためだけに時間を使うこともおすすめです。
精神面のケアは薬では補えない体質改善の一部です。忙しい毎日だからこそ、心身のバランスを保つための時間をつくってあげてください。

ゆう徳丸内科皮膚科では、アトピー性皮膚炎に対して日本皮膚科学会のガイドラインに基づいた標準的な治療を実施しております。
患者様の症状や体質、生活習慣を丁寧にヒアリングしたうえで、薬物療法・スキンケア指導・生活習慣の見直しを統合的に行います。中等度から重度のアトピー性皮膚炎に対しては、ナローバンドUVB療法や生物学的製剤のデュピクセント®︎での治療も可能です。
「アトピーがつらい」「症状が長引いている」などのお悩みは、ぜひ一度当院までご相談ください。一人ひとりの症状に合わせて最適な治療法をご提案いたします。

患者様から多く寄せられるご質問に回答します。
アトピー性皮膚炎の治療では、体質改善効果が期待できる漢方薬を補助療法として用いることがあります。
大人のアトピー性皮膚炎には自律神経や免疫バランスの乱れ、血流や水分代謝の不調が関係していることも多いため、これらの症状を改善する目的で漢方薬を使用します。
ただし、漢方の効果には個人差があり、すぐに症状が改善するとは限りません。漢方薬で治すというよりは、西洋医学の治療と併用し諸症状の緩和を目指すものと考えます。
アレルギーがなく、過剰摂取をしなければ悪化を招くものではありません。
はちみつは抗炎症作用や保湿作用、殺菌作用を持つ天然食品として知られています。腸内環境を整えるオリゴ糖や善玉菌のエサとなる成分を含むため、体内環境をサポートする働きが期待できます。
ただし、はちみつには糖分が多く含まれているため、過剰摂取は炎症を助長したり、血糖値変動による免疫バランスの乱れには注意が必要です。スキンケアのために肌へ塗布することについてはかかりつけ医に相談してください。
一律に禁止されている生活習慣や食べ物はありません。
刺激の強い香辛料やアルコール、喫煙、睡眠不足、強いストレスなどは症状悪化を招くおそれがあるため、食生活の乱れや不規則な生活には注意しましょう。
アトピー性皮膚炎の患者様は肌が敏感なので、摩擦や物理的刺激が加わらないような工夫も必要です。

大人のアトピー性皮膚炎の治療は、薬物療法と合わせて生活習慣の見直しと体質改善をセットで行います。
複合的な要因で悪化したり慢性化したりするので、最適な治療は患者様によって異なります。自己判断ではなく、医師の指導のもとで適切なケアを継続することが大切です。
ゆう徳丸内科皮膚科では、ガイドラインに沿った標準治療と生活指導を組み合わせた総合的なアプローチでアトピー治療を行っています。長引くかゆみや炎症にお悩みの方はお気軽にご相談ください。