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喘息はどう対処すべき?悪化を予防する方法も解説|医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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喘息はどう対処すべき?悪化を予防する方法も解説

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喘息はどう対処すべき?悪化を予防する方法も解説

「喘息の発作が起きたとき、どう対処すればいいの?」

「苦しくなったときに自分でできることを知っておきたい」

このように不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

喘息は、発作が起きたときに正しい手順で対処することが重要です。また、日頃の生活の中で発作を予防する習慣を身につけることで、症状を安定させることもできます。

この記事では、喘息の発作が起きたときの具体的な対処法と、悪化させないための予防策をわかりやすく解説します。

読めば、いざというときに落ち着いて行動でき、日常のセルフケアにもすぐ活かせるはずです。

「咳喘」について

喘息の発作が起きたときの対処法

喘息の発作が起きたときの対処法

喘息の発作が起きたときは、慌てずに適切な手順で対応することが重要です。発作の強さによって必要な対処が異なるため、順番に確認しながら行動しましょう。

以下が発作時の主な対処手順です。

  1. 発作の強さを確認する
  2. 短時間作用性β2刺激薬(リリーバー)を吸入する
  3. 症状の改善を確認し、必要に応じて再吸入する
  4. 改善しない場合は救急外来を受診する
  5. 動けないほど苦しいときは救急車を呼ぶ

それぞれの対処法を詳しく解説します。

1.発作の強さを確認する

喘息発作が起きたときは、まず発作の強さを正確に確認することが重要です。症状の程度を把握することで、必要な対応や医療機関への連絡の判断がしやすくなります。

発作の程度は、以下の表を目安に確認しましょう。

発作の程度 症状の目安
軽度(小発作) ・息苦しいが横になれる

・会話は可能

・ぜん鳴(ゼーゼー音)がある

中等度(中発作) ・息苦しくて横になれない

・会話が途切れ途切れ

・胸の圧迫感が強い

高度(大発作) ・非常に苦しい

・動けない

・会話困難

・顔色が悪い

重篤 ・呼吸が弱い

・チアノーゼ(唇や指先が青紫色になる)

・意識障害

・呼吸停止の危険

軽度の発作では吸入薬で落ち着くことがありますが、中等度以上では速やかな医療対応が必要です

とくに「苦しくて話せない」「顔色が悪い」「意識がもうろうとする」場合は、すぐに救急車を呼びましょう。

2.短時間作用性β2刺激薬(リリーバー)を吸入する

喘息の発作が起きたら、まずは医師から処方されている短時間作用性β2刺激薬(リリーバー)を吸入することが最優先です。

リリーバーは気道の筋肉を緩めて広げ、呼吸を楽にする発作時の第一選択薬です。発作時の「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴や息苦しさを速やかに改善する効果があります。

3.症状の改善を確認し、必要なら再度吸入する

リリーバーを吸入したあとは、症状の変化を慎重に観察することが大切です。発作が落ち着いたかどうかを確認することで、次の対応を適切に判断できます。

吸入後は、数分から20分程度かけて呼吸の状態を確認しましょう。息苦しさやぜん鳴(ゼーゼー音)が軽減し、会話がしやすくなっていれば改善傾向です。その場合は、安静を保ち、体を休めながら経過を見守ります。

症状の改善が不十分な場合や息苦しさが続く場合は、医師の指示に従い20〜30分おきに再度リリーバーを吸入します。

4.症状が改善しない場合は救急外来を受診する

リリーバーを複数回使用しても症状が改善しない場合は、速やかに救急外来を受診しましょう。吸入を繰り返しても呼吸が楽にならないときは、発作が重症化している可能性があります

とくに、次のような症状が見られる場合はすぐに医療機関を受診してください。

  • 横になれないほど息苦しい
  • 会話が途切れ途切れになる
  • 顔色が悪い、唇が青白い
  • 胸の圧迫感が強い

受診の際には、「リリーバーを何回使用したか」「症状がいつから続いているか」「使用後の変化はどうだったか」を医師に伝えると、診察や治療がスムーズに進みます。

5.動けないほど苦しいときは救急車を呼ぶ

喘息発作で動けないほど苦しい場合は、ためらわずに119番へ通報し、救急車を呼ぶことが最優先です。呼吸が極端に弱くなり、命に関わる危険な状態になっている可能性があります。

とくに、次のような症状がある場合は緊急性が非常に高いサインです。

  • 動けないほど息苦しい
  • 呼吸が弱い、または止まりそうになる
  • 会話が困難、声が出ない
  • 意識がもうろうとしている
  • チアノーゼ(唇や指先が青紫色になる)

本人が話せない場合に備えて、家族や周囲の人が発作の状況や経過を説明できるようにしておくことも重要です。

救急搬送中はできるだけ楽な姿勢を保ち、吸入器があれば医師に見せられるよう準備しておきましょう。

「咳喘」について

喘息を悪化させないための予防策

喘息を悪化させないための予防策

喘息を安定させるためには、発作が起きてから対処するだけでなく、日頃から発作を起こさないための生活習慣や環境づくりが欠かせません。毎日の小さな習慣の積み重ねが、症状のコントロールや発作予防に大きく影響します。

主な予防策は以下のとおりです。

  • 毎日の服薬を忘れずに続ける
  • 吸入器を正しく使う
  • アレルゲンを避ける
  • 寝具や室内を清潔に保つ
  • ペットとの接し方に注意する
  • 禁煙を徹底し受動喫煙を避ける
  • 感染症を予防する
  • 十分な睡眠と規則正しい生活を心がける

それぞれの予防策について詳しく説明します。

毎日の服薬を忘れずに続ける

喘息を悪化させないためには、症状がなくても毎日きちんと薬を継続して使用することが何より重要です。喘息治療の基本は、発作を抑えるだけでなく、発作を起こさない体の状態を維持することにあります。

長期管理薬(コントローラー)は、気道の炎症を鎮めて発作を予防する効果があり、継続的に使用することで喘息を安定させます。

症状がない時期こそ治療の成果が出ている証拠です。「最近落ち着いているから」と自己判断で薬をやめてしまうと、炎症が再び悪化し、発作が起こるリスクが高まります。

吸入器を正しく使う

喘息の治療効果を最大限に引き出すためには、吸入器を正しい方法で使用することが欠かせません。誤った使い方では薬が十分に気道へ届かず、症状の改善が遅れたり発作を防げなかったりするおそれがあります。

初めて吸入器を処方された際は、医師や薬剤師に実際の使用方法を確認してもらいましょう。「吸うタイミング」や「吸い込みの深さ・速さ」など、基本的な手順を正しく守ることが大切です。

吸入器の種類(ドライパウダー式、エアロゾル式など)によって使用方法が異なるため、説明書や指導内容を必ず確認してください。

「自分の吸い方が合っているか不安」「デバイスごとのコツを動画で確認したい」という方は、日本喘息学会の「吸入操作ビデオ」も参考になります。機種別に吸入の手順がまとまっているため、自己流を防ぎやすくなります。

参考:吸入操作ビデオ|一般社団法人日本喘息学会

また、吸入口や部品は定期的に洗浄・乾燥し、清潔に保つことも重要です。不衛生な状態では、薬の効果が低下するだけでなく、細菌感染の原因になることもあります。

正しい使い方とお手入れを徹底することで、治療効果をより高めることができます。

アレルゲンを避ける

喘息を悪化させないためには、発作の引き金となるアレルゲンをできるだけ避けることが重要です。アレルゲンへの接触は気道の炎症を悪化させ、発作を誘発する大きな原因になります。

代表的なアレルゲンは、ハウスダストやダニ、カビ、花粉、ペットの毛などがあります。自分の喘息を悪化させる要因を知り、生活環境の中で可能な限りそれらを減らす工夫をしましょう。

たとえば、部屋の換気を行いカビの発生を抑える、花粉が多い時期は外出を控えるなどの対策が有効です。

また、ダニやスギ花粉など原因となるアレルゲンがはっきりしている場合は、舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)を検討することもあります。

舌下免疫療法とは、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を少量ずつ舌の下から体内に取り込み、体を徐々に慣らしていく治療法です。

当院でも、ダニアレルギー・スギ花粉アレルギーに対する舌下免疫療法に力を入れています。鼻炎症状(くしゃみ・鼻水・鼻づまり)だけでなく、喘息の悪化要因を抑える目的でも役立つ場合があります。気になる方はお気軽にご相談ください。

寝具や室内を清潔に保つ

喘息を悪化させないためには、寝具や室内を常に清潔に保つことが欠かせません。

布団や枕はダニやハウスダストの温床になりやすく、放置すると発作の原因となるアレルゲンが蓄積してしまいます。

対策として、シーツや枕カバーは週に1回以上洗濯し、しっかり乾燥させましょう。布団は天日干しや布団乾燥機を活用して湿気を除去し、ダニやカビの繁殖を防ぐことが大切です。

また、カーテンやソファなどの布製品も定期的に洗濯・掃除を行うと効果的です。

掃除の際は、こまめに掃除機をかけたあと、水拭きをすることでハウスダストの舞い上がりを防げます。

ペットとの接し方に注意する

犬や猫などのペットを飼っている場合は、毛やフケが喘息発作の引き金になる可能性があるため、日常的な接し方に注意することが大切です。ペット由来のアレルゲンは空気中に舞いやすく、知らないうちに吸い込んでしまうことがあります

対策としては、まずペットを寝室に入れないようにし、生活空間をできるだけ分けることが効果的です。こまめに掃除を行い、抜け毛やフケを減らす工夫をしましょう。

また、定期的なブラッシングやシャンプーでペットの毛を清潔に保つことも重要です。さらに、空気清浄機を活用することで、室内に漂うアレルゲンを減らすことができます。

禁煙を徹底し受動喫煙も避ける

喘息を悪化させないためには、禁煙を徹底し、受動喫煙の機会も可能な限り避けることが重要です。タバコの煙には有害物質が多く含まれており、気道を強く刺激して炎症を悪化させ、発作を誘発する大きな要因となります。

本人が喫煙している場合は、完全禁煙を目指しましょう。禁煙補助薬や医療機関のサポートを活用することで、成功率を高めることができます。

また、家族や同居人が喫煙者の場合は、室内や車内など閉鎖空間での喫煙を控えてもらうようお願いすることが大切です。

外出先でも喫煙所や煙の多い環境を避けるなど、受動喫煙の機会を減らす工夫をしましょう。

感染症を予防する

風邪やインフルエンザなどの呼吸器感染症は、喘息発作を引き起こす大きな要因となるため、日常的に予防を徹底することが重要です。感染によって気道の炎症が悪化し、発作が起こりやすくなります。

外出後は必ず手洗い・うがいを行い、ウイルスの体内侵入を防ぎましょう。人混みの多い場所や感染が流行している時期には、マスクを着用して感染リスクを最小限に抑えることが大切です。

また、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンなどの予防接種を受けることで、感染による重症化を防ぐ効果が期待できます。

十分な睡眠と規則正しい生活を心がける

喘息を安定させるためには、十分な睡眠と規則正しい生活リズムを保つことが欠かせません。睡眠不足や不規則な生活は免疫力を低下させ、気道の炎症を悪化させる原因になります。

毎日できるだけ同じ時間に就寝・起床し、体内時計を整えることを意識しましょう。生活リズムが乱れると自律神経のバランスが崩れ、発作が起こりやすくなるため注意が必要です。

十分な睡眠をとることで体の回復力が高まり、気道の炎症も悪化しにくくなります。

喘息の対処法についてよくある質問

喘息の対処法についてよくある質問

喘息の対処法についてよくある質問をまとめました。

喘息は市販薬を使用しても大丈夫ですか?

喘息に市販薬を使用することはおすすめできません。喘息は慢性的な気道の炎症によって起こる病気であり、市販薬では根本的な治療ができないためです。

市販の咳止めや去痰薬などで一時的に症状を和らげることはあっても、炎症の原因を取り除くことはできません。発作が起きているのに適切な吸入薬を使用せず放置すると、呼吸困難に陥るおそれもあります。

「発作時の薬が手元にない」「副作用が心配」などの理由で市販薬を使おうとする場合でも、必ず医師に相談してください。

発作時に吸入薬がないときはどうすればよいですか?

吸入薬が手元にない状態で喘息発作が起きた場合は、無理をせず安静を保ち、呼吸をしやすい姿勢をとることが最優先です。焦って動くと呼吸がさらに苦しくなるため、落ち着いて行動することが大切です。

まずは椅子に座る、または前かがみになって上半身を支えるなど、身体を起こした姿勢をとりましょう。深呼吸をしようとせず、ゆっくりと長く息を吐くことを意識してください。

外出先などで急に発作が起きた場合は、ためらわず周囲の人に助けを求めましょう

子どもの喘息も、大人と同じ対処をしてよいですか?

子どもの喘息も基本的な対処法は大人と共通ですが、症状の変化が早く重症化しやすいため、より注意深い観察とサポートが必要です。

子どもは発作をうまく言葉で伝えられないこともあるため、普段から呼吸の状態や行動の変化をよく見ておきましょう。

吸入薬の種類や使用量、使い方は年齢や体格によって異なるため、必ず医師の指示を守って使用します。幼児や小学生の場合は、自分で正しく吸入できないことも多いため、保護者が付き添ってサポートすることが大切です。

また、夜間や学校など保護者がそばにいないときに発作が起こる可能性もあります。あらかじめ学校や担任の先生に対処法や緊急時の連絡先を共有しておくと安心です。

まとめ

喘息は、発作が起きたときの対処と、日頃からの予防の両方が重要です。

発作時はまず落ち着き、リリーバーの吸入や症状の確認を行い、改善しない場合は早めに医療機関を受診することが必要です。動けないほど苦しいときは迷わず救急車を呼びましょう。

また、アレルゲン対策や室内の清潔保持、禁煙、感染症予防など、生活の中でできる予防策を続けることで、発作のリスクを大きく減らすことができます。

この記事の監修者

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科 院長 吉田 悠

医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科

院長 吉田 悠

腎臓病・糖尿病などの慢性疾患から急性期疾患まで幅広く診療し、全身を総合的に診る視点を大切にしています。患者さまに寄り添った丁寧な説明と診療を心がけています。

経歴・所属学会
日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医・元指導医
日本腎臓学会 腎臓専門医
日本透析学会 透析専門医
日本糖尿病協会 療養指導医
日本高血圧学会 高血圧専門医
日本医師会 認定産業医
厚生労働省 臨床研修指導医
日本禁煙学会 認定指導者
元東京医科歯科大学 腎臓内科 臨床講師
難病指定医

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