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こんにちは。皮膚科を担当しております副院長 吉田です。
にきびは10歳前後のお子様から、大人まで多くの人が悩む皮膚科で最もご相談が多い疾患です。
長期間にきびを放置してしまうと、瘢痕といって皮膚にくぼみができてしまったり、なかなか引かない赤みや茶色いシミとして残ってしまい、そうなると治療にかなりの時間がかかってしまいます。そのため、初期に治療を開始することがとても大切です。
「脂っぽいので保湿剤はあまりぬらない。」「洗顔は水のみでしかしない。」「毛穴の汚れが気になるので、オイルクレンジングでしっかりと洗浄している。」など、お話しを伺うとスキンケアに問題があることも多い印象です。
今回は、スキンケアについてお話したいと思います。
まずニキビの原因ですが
この3つが関与します。
ご自宅での正しいスキンケアと治療を平行して行わないと、なかなか症状が改善しないという事を日々の診療で実感しています。
スキンケアのポイントをいくつかご説明します。
☆しっかりと保湿をすること。
皮膚が油っぽいので保湿はほとんどしないというお話をよく耳にしますが、保湿を行わないと乾燥が強くなり皮膚が潤わそうと頑張って皮脂を分泌してしまいます。
また、大人にきびでは、角質の保湿機能が低下し乾燥しやすくなっているため、保湿がとても大切です。
では、どんな保湿剤を選ぶとよいのでしょうか?
☆ノンコメドジェニック製品(にきびができにくいことを確認されている化粧品)を選びましょう。当院では、セルニュー®など医療機関でのみでしか取り扱いのない基礎化粧品を取り扱っています。ピーリング石鹸やクレンジング、化粧水のみでなく、ニキビ肌でも安心して使える日焼け止めクリームもご用意しております。
ピーリング石鹸は、小学生後半のお子様でもご使用できます。12歳未満のお子様は保険診療で処方できる軟膏は使えないものもあるため、ピーリング石鹸を使用できる軟膏と併用するととても効果的です。
☆清潔にしましょう。
毎日お化粧は落として寝る、枕カバーなど皮膚に触れるものはこまめにかえるなどもとても大切です。また、おでこのにきびが多い方で前髪がある場合はおうちでは極力前髪はあげるようにしましょう。
洗顔は基本的には朝と入浴時と1日2回をおすすめしております。朝は水のみで洗顔される方が多いですが、寝ている間の皮脂をよく泡立てた石鹸で軽く流してあげましょう。
☆オイル製品は避け、過度な摩擦も控えましょう。
オイル製品は洗浄力が高いため人気ですが、過度に皮脂をとりすぎてしまう傾向にあります。また、なかなか落ちないためゴシゴシ洗ってしまい摩擦の原因にもなりえます。ニキビの茶色い跡には摩擦が一つの原因となっていることもよくあるので、やさしく洗うことも大切です。
次回は当院でのにきび治療についてお話したいと思います。