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血圧の薬を飲み始めるとやめられないって本当?|医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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血圧の薬を飲み始めるとやめられないって本当?

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こんにちは。今日は患者さんからよく聞かれることをお話ししようと思います。

 

 

症状が出にくい高血圧は、治療を開始するときに患者さんに必ずと言っていいほど聞かれることがあります。それは・・・

 

 

 

『血圧の薬を飲み始めるとやめられないって本当ですか?』

 

 

 

 

 

まず、血圧治療の大前提としては、多くの場合薬による治療が真っ先に頭に浮かぶかもしれませんが、そうではありません。血圧の治療の第一歩は塩分制限である、ということを肝に銘じなければいけません。それを前提としてお話をさせていただきます。なお、食生活を始めとした生活習慣の改善の方法に関しては、また別の機会に記事にアップ予定ですので、お待ちください。

 

 

まず、上の問いに関して答えるときは、次のように答えることが多いです。

 

 

 

『血圧の薬を飲み始めると、やめられない人が多いのは事実です。ただし、それにはからくりがあります。』

 

 

 

では、どのようなからくりでしょうか?

 

 

 

 

先ほど、血圧治療の大前提は、塩分制限であるということを言いました。本当にこれにつきます。日本人は醤油や味噌を使った食事が伝統的なため、諸外国に比べると塩分が非常に多い事で知られています。また、北に行けばいくほど塩分が濃くなるのは、寒い地域では塩分を摂取することで、体を温めることが必要だったと言われています。よく外来で高血圧治療に難渋していた患者さんが、入院し塩分制限食に変わったとたんに血圧のコントロールがよくなるというのを経験しました。それくらい塩分は大切なのです。しかし、これが薬をやめられなくなることとどのように関係しているのでしょうか?

 

 

例えば、外来で診療しているときに160/90 mmHgの血圧の患者さんがいらっしゃったとします。当院の血圧治療は、まずは原因精査を行い、二次性高血圧というホルモン治療などの可能性がないかどうかチェックします。そのほか、喫煙をしていないか、睡眠時無呼吸症候群がないか、などその他の血圧が上がる要因がないことを確認したうえで、食生活を含めた生活指導を行います。しかし、これで血圧が150/85 mmHg程度までしか改善しなかったとしましょう。そうすると降圧薬の出番になりますが、患者さんの病態に合わせた降圧薬を処方します。それでめでたく、血圧が120/70mmHgまで改善したとしましょう。このあとどのようなことが起こるでしょうか?

 

 

みなさん、ここまで血圧が良くなると、安心して塩分制限をやめてしまうことが多いんですよね。少し減量しようにも血圧がある程度戻ってしまい、140/80mmHg程度まで血圧が上がってしまったら降圧薬の中止をすると血圧が上がってしまうことが予想されるため、やめることができなくなる、というものです。もちろん年齢的にも動脈硬化が進んできて、血圧が下がりにくくなるというのも影響していますが、それだけではないことが事実です。その証拠に、高齢の方が入院して塩分制限を召し上がるだけで、血圧が下がることも多いからです。

 

 

 

 

人間はどうしても誘惑に負けがちであり、それは血圧治療においても同様です。塩分制限や禁煙、肥満体形の方は減量して適正な体重の管理、などが血圧治療の基本ですが、それができたら苦労はしない、という方は多いと思います。しかし、高塩分の食事を取りながら降圧薬を飲むのは本末転倒になってしまいますし、自分の中で続けられる塩分制限をまずは行っていきましょう。例えば、ラーメンが好きな人は週1回食べていたラーメンを2週に1回にする、スープは残す、みそ汁や漬物も今まで食べていた量の半分にする、などできるところからで構いませんし、続かなければ意味がないからです。

 

 

『血圧の薬を飲み始めるとやめられないって本当ですか?』

 

正確な答えとしては次のようになります。

 

『やめられなくなる人が多いのは事実ですが、適切な塩分制限を行っていけばやめられる可能性は十分にあります。』

 

 

最後に、自分が塩分をどれくらい取っているのか、ある程度推測できる検査もあることをお伝えしておきます。家で食べる食事を管理栄養士さんなどのプロの方が作ってくれる環境の人はまずいないと思います。なんとなく塩分制限してるけどこれくらいでいいのかな?、自分の中で精いっぱい塩分制限してるけど血圧が下がらないのは塩分だけが原因じゃないんじゃないか?、などの疑問に答えるには、尿検査を行うことです。診療所の外来で行う検査などであくまで推定にはなりますが、尿検査を出すことで1日の推定塩分摂取量を出すことができます。要は一日どれくらい塩分を取っているかですね。このような検査を出して推定塩分摂取量がわかるのも、腎臓専門医にかかって高血圧の専門的な治療を行うことができるメリットになります。高血圧治療で悩まれている方はぜひ、当院を受診してみてください。

 

 

 

 

【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】

板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。当院は、数千万人いるという高血圧患者様の治療を、患者様目線で行えるように丁寧な説明を心掛けております。高血圧治療を専門的に行いたい患者様は一度当院をご受診なさってみてください。

 

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