医療法人社団悠正会 ゆう徳丸内科皮膚科|
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板橋区にお住まいで「はしかの抗体があるか不安」「もう一度ワクチンが必要?」という方へ
【板橋区・成人】麻しん抗体検査・予防接種が無料に|対象・条件・受け方を解説
令和8年(2026年)7月1日に始まった板橋区の成人向け事業について、対象になる方・無料になる条件・ワクチンの種類・当日の持ち物・受け方の流れまで、内科医がわかりやすく解説します。
「子どもの頃に打ったはず」と思っていても、麻しん(はしか)の免疫が十分でない大人は少なくありません。麻しんは感染力がきわめて強く、ご自身だけでなく、ワクチンを打てない妊婦さんや0歳の赤ちゃんにもうつしてしまう病気です。板橋区では令和8年7月1日から、成人を対象に麻しんの抗体検査・予防接種を無料(公費)で受けられる事業が始まりました。この記事では、対象になる方・無料の条件・受け方を、板橋区にお住まいの方に向けて整理します。
この記事のポイント
麻しんは麻しんウイルスによる感染症で、一般に「はしか」と呼ばれます。発熱・せき・鼻水などのかぜのような症状に続いて全身に発しんが現れ、いったん下がりかけた熱が再び高くなるのが特徴です。
こわいのは合併症で、肺炎や脳炎などを起こすことがあり、感染するとおよそ1,000人に1人が亡くなるとされています。まれに、感染から数年たってから進行する脳の病気(亜急性硬化性全脳炎:SSPE)を発症することも知られています。
さらに麻しんは感染力がきわめて強いのも特徴です。空気感染・飛沫感染・接触感染で広がり、免疫を持たない人がウイルスにさらされると90%以上が発症するとされます。手洗いやマスクだけで防ぎきるのは難しく、確実な予防はワクチンで免疫をつけておくことに尽きます。お子さまだけでなく、大人も注意が必要な病気です。
日本は平成27年(2015年)に麻しんの「排除状態」となりました。しかし近年は海外からの輸入例の増加に加え、海外渡航歴のない感染も報告されており、本年は2020年以降で最も速いペースで感染が広がっています。
流行の中心となっているのは19〜49歳の世代です。過去のワクチン制度の関係で接種が1回だけだった方や、接種記録がはっきりしない方が含まれ、免疫の「すき間」が生じやすいためです。
また、麻しんワクチンは生ワクチンのため妊娠中の方は接種できません。0歳の赤ちゃんも、お母さんから受け継いだ免疫の影響で、通常は1歳になるまで接種できません。だからこそ、妊娠を希望する方や赤ちゃんと接する機会の多い大人があらかじめ免疫をつけ、自分でワクチンを打てない人を「囲んで守る」ことが大切になります。
👨⚕️ 院長・吉田 悠 からのひとこと
「麻疹=はしかはご自身だけでなく周りの方にも影響力が強い病気です。抗体があるかどうかご不明の方はいつでもご相談ください。」
この事業は、妊婦の方・0歳児の感染予防と、19〜49歳の方の免疫獲得を目的に、成人向けに実施される板橋区独自の制度です。流れとしては「①抗体検査 → ②抗体価が低ければ予防接種」となります。
次の1〜4のすべてに当てはまり、かつA〜Eのいずれかに当てはまる方が、麻しん抗体検査を無料(公費)で受けられます。
【すべて満たす必要があります】
【A〜Eのいずれか1つに当てはまる方(いずれも19歳以上)】
注:過去に(区の制度を利用しないで)麻しん抗体検査を受けて、その結果をお持ちの方は、改めて検査を受ける必要はありません。
麻しん抗体検査の結果、抗体価が低かった方が、麻しんの予防接種を無料(公費)で受けられます。「低抗体」の目安は次のとおりです。
接種の対象も、次の1〜3すべてとA〜Eのいずれかに当てはまる方です。
A〜Eの条件(妊娠希望・パートナー・妊婦/0歳児と同居・19〜49歳)は、上記①の抗体検査と同じです。
注:上記の数値は「接種が無料になる抗体価の基準」を示すものであり、抗体検査そのものが無条件に無料という意味ではありません(検査の無料対象は①の検査対象者をご確認ください)。
過去に公費で麻しん(または麻しん風しん混合)ワクチンを2回接種した記録がある方は対象外です。生まれた年によって、これまで公費で受けてきた接種回数の目安が異なりますので、母子健康手帳で接種記録をご確認ください(手元にない場合はご実家などに確認を)。
| 生年月日 | 対象 | これまでの公費接種回数の目安 |
|---|---|---|
| 昭和37年4月2日〜昭和47年9月30日 | 男性 | 1回 |
| 昭和47年10月1日〜昭和54年4月1日 | 男性 | 2回 |
| 昭和54年4月2日〜平成2年4月1日 | 男性 | 1回 |
| 昭和47年10月1日〜平成2年4月1日 | 女性 | 1回 |
| 平成2年4月2日以降 | 男女とも | 2回 |
目安が「2回」の方は、母子手帳に2回の接種記録があれば対象外となる可能性が高いです。記録をご確認のうえ、ご不明な場合は医療機関にご相談ください。
麻しん風しん混合(MR)ワクチンを1回、または麻しん単体ワクチンを1回接種します。取り扱うワクチンは医療機関によって異なる場合があるため、ご予約時にご確認ください。
この事業を利用できるのは板橋区内の協力医療機関に限られます。東京の他の22区や他の市町村では受けられません。検査申込書・予診票は各協力医療機関に置いてあり、ご自宅には送付されません。予約制の医療機関もありますので、事前にお問い合わせください。
お子さんは、まず法定の期間に受ける定期予防接種が基本です(MR第1期:1歳から2歳に至るまで/第2期:小学校就学前1年間=年長)。ワクチンの供給不足などで定期接種を受けられなかった場合の救済措置や、18歳までの方を対象としたMRワクチン任意接種費用の一部助成もあります。詳しくは板橋区「麻しん風しん(MR)」のページをご確認ください。
すでに抗体検査の結果をお持ちで、その値が低かった方は、検査をやり直さずに接種へ進めます。
ゆう徳丸内科皮膚科は、本事業の協力医療機関です。当院でも麻しんの抗体検査・予防接種に対応しています(ご予約のうえお越しください)。「自分は対象になる?」「何回打ったか分からない」「妊娠を考えているので確認しておきたい」といったご相談もお受けします。内科一般・生活習慣病の診療とあわせて、ワクチンや感染症のご相談もお気軽にどうぞ。
💉 当院でできること
いいえ。無料になるのは板橋区の対象条件を満たす方に限られます。抗体検査は「検査対象者」の条件を満たす方、予防接種は抗体価が低かった方が対象です。
過去に麻しんの予防接種を2回以上受けた記録がある方は対象外です。母子健康手帳で接種回数をご確認ください。
記録がはっきりしない場合は、まず抗体検査で免疫の有無を確認できます(検査対象の条件を満たす場合は無料)。ご不明な点は医療機関にご相談ください。
板橋区内の協力医療機関に限られます。当院も協力医療機関として対応しています。東京の他区や他市町村では受けられません。
できません。MR・麻しん単体ワクチンは妊娠中は接種できず、接種後2か月間は避妊が必要です。妊娠前の確認・接種をおすすめします。
参考リンク(外部)
本記事は板橋区公式ページ(令和8年6月29日更新)の内容をもとに、日常診療の視点から監修しています。制度の最新の詳細・協力医療機関の一覧は、必ず板橋区の公式ページでご確認ください。症状や状況によって適切な対応は異なります。自己判断せず医療機関へご相談ください。