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こんにちは。今日は睡眠時無呼吸症候群の検査について、新しく導入した検査方法があるので、そのご紹介です。
今まで睡眠時無呼吸症候群が疑われた患者さんは、自宅で簡易検査を行い、それだけで診断がつけばすぐに治療となりましたが、診断はつかないが疑わしい、という結果になったときに入院での精密精査が必要でした。しかし、現在の新型コロナウイルス感染症(COVID 19感染症)の状況を見て、病院に入院することに抵抗感がある患者さんが多い実情がありました。簡易検査で診断がつけばすぐに治療に入ることができるのに、要精密検査になってしまうと、もし本当に睡眠時無呼吸症候群だったときに治療がすぐに開始することができない、しかし入院はしたくない・・・、となると実は睡眠時無呼吸症候群があるのにその病気を放置してしまうことになります。そこで当院では入院せずに自宅で精密検査を行える検査を導入いたしました。
つまり、入院せずに検査から治療まで、外来で一貫して行うことができる、ことになりました。
まず、睡眠時無呼吸症候群については、当院ホームページでも紹介しておりますので、ぜひご覧ください(リンク先:https://yutoku-cl.jp/medical/medical05.html)。
『夜、何度もトイレに起きる』 『高血圧』 『日中よく眠くなる』 『いびきが大きい』 『肥満である』 『熟睡感がない』 『日中のだるさが取れない』 『血糖値が高い』 『呼吸が止まる』などなど・・・
上記の症状は、睡眠時無呼吸症候群でよくみられるものです。いわゆる、『痛い』『苦しい』などの症状ではないので、診断がしにくい病気ですが、実は上記の症状がある患者さんは睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
当院では、睡眠時無呼吸症候群の診療を行っています。インターネットを見てご自身で予約をしてくださる患者さんもいらっしゃいますが、私のほうから検査を推奨して診断がつく患者さんもたくさんいらっしゃいます。疑わなければ診断がつかない病気なので、私のほうから積極的に検査をおすすめしています。では、実際どのような検査になるのか、ご説明します。
Q. 睡眠時無呼吸症候群はどうやって診断されるの?
まずは簡易検査を行います。これは睡眠中の指先にSpO2モニターという血液の中の酸素飽和度というものを計測する検査になります。1時間当たり無呼吸(または低呼吸)が何回あるかを計測することで、診断になるかどうかを検査します。1時間当たりの無呼吸や低呼吸の回数はREI(respiratory event index:呼吸障害指数)という数字で表し、これが40以上であると、簡易検査のみで診断がつきます。
しかし、REI 20-39程度(またはそれ以下)でも実際のところ睡眠時無呼吸症候群である可能性は十分あります。しかし、簡易検査のみでは診断がつかないため、精密検査として行うものが終夜睡眠ポリソムノグラフィ検査(Polysomnography:PSG)になります。
Q. 精密検査は入院じゃないとできないって聞いてたけど・・・?
今までは、基本的に入院で行う検査でした。口や鼻の気流を計測したり、おなかの動きを測定する検査になるため、装着の方法が複雑であったり、精密機械を使うため何らかの原因でトラブルが起きた時に患者さんだけでは対応が難しいというのがその理由でした。しかし、現在装着の方法もだいぶ簡便になり、トラブルが起きることも少ないこと、入院費用(3割負担で40000円程度)に比べると圧倒的に安く済むこと(3割負担で10000-15000円程度)、そして現在のコロナ禍における病院への入院の困難さも考えると、患者さんのメリットを考慮して在宅PSG検査を行えるようにいたしました。簡易検査と同様に、検査会社からPSGの検査機械が送られてきますので、それを一晩装着、翌日返送いただき、解析を行った後に当院に結果が返ってきますので、後日来院していただき結果説明となります。
ただし、本来入院で行っていたということや精密機械を扱う、ということは、検査結果に誤差が生じてしまう可能性も0ではありません。あくまで入院が可能なのであれば入院していただいて正式に検査をすることをお勧めします。
睡眠時無呼吸症候群は実際診断がついていない患者さんが非常に多くいる病気と言われており、検査をしなければ気づかれないことも多いです。高血圧や糖尿病の原因になっていることも多くあり、自宅で精密検査まで行うことができるようになったのは非常に大きなメリットであり、ぜひ活用してみてください。
【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】
板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。糖尿病や高血圧の原因となる睡眠時無呼吸症候群に関して、当院は簡易検査からポリソムノグラフィ(PSG)検査、診断がついたのちのCPAP療法まで一括して行うことができるクリニックですので、いつでもご連絡ください。