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こんにちは。今日は当院で行っている『動脈硬化』の検査についてご説明致します。
まず、そもそも動脈硬化ってなんでしょうか?動脈硬化とは、簡単に言えば『血管が固くなっていき、最終的に細くなることで、脳梗塞や狭心症、心筋梗塞、腎不全などを起こすもの』と言っていいでしょう。要は『放っておくと命にかかわるもの』です。
動脈硬化は、いろいろな原因によりなりますが、代表的な病気としては糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病、喫煙歴、年齢などによって引き起こされます。重要なものは、これらすべて、基本的に症状が出ることはない、ということです。特に脂質異常症(コレステロールや中性脂肪の異常)があっても、まず症状が出ることはありません。しかし、動脈硬化は少しずつ進行しているため、症状が出る(≒狭心症や脳梗塞を発症する)前にしっかりと治療を行うことが大切です。
動脈硬化は一つの血管に限って発症するというより、全身の血管が固くなっていくものです。そのため、脳の血管や心臓の血管を調べることは簡単にはできませんが、体の表面にある血管を調べることで、脳梗塞や狭心症などのリスクが高いかどうかを調べることができます。リスクが高い方は心臓や脳の血管の検査が必要になる場合もありますので、その際は適切な総合病院へご紹介することとなります。
では、当院でよくあるケースをご紹介いたします。
例 健康診断でLDL(悪玉コレステロール) 189 mg/dlを指摘されました。どうすればいいですか?
LDL(悪玉コレステロール)の目標値は、その他の病気があるかないかによって変わってきます。そのため、その他のデータや既往歴などがわからなければ、いくつまで改善しなければいけないかお伝えすることはできませんし、その患者様の食事や運動などの生活習慣によっても治療方針は変わってくることもありますため、悪玉コレステロールの数値だけではどのようにすればいいかを決めることは困難です。そこで、当院では、まず現時点での動脈硬化の度合いを調べ心筋梗塞や脳梗塞のリスクを調べ、それに応じて下記の検査を推奨しております。
1.頸動脈エコー
代表的な検査の一つが、『頸動脈エコー』の検査ですね。首には頸動脈という太い血管が走っていますが、この血管の厚さやプラークという油の塊があるかないか、血流の速さなどを調べることで、動脈硬化の度合いを測るものになります。検査時間は15分程度となります。
2.血管年齢検査(CAVI/ABI)
もう一つの代表的な検査は、CAVI(キャヴィ)/ABI(エービーアイ)検査というものになります。これらは血管の硬さや足の血管の詰まりを見る検査になります。心電図などと同じ機械を使って、上記を測定します。検査時間は5分程度となります。
頸動脈エコーとCAVI/ABIの検査をすることで、足と首の2か所の血管の動脈硬化などを調べることができます。この検査ですべての血管の動脈硬化がわかるわけではありませんが、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は、1か所の血管の動脈硬化を進行させる、というよりは、全身の血管の動脈硬化を進行させるため、心筋梗塞や脳梗塞などのリスク評価を簡便で比較的安価にできることとなります。
これらの検査を行うことで、現在の動脈硬化の度合いを知ることができ、心筋梗塞や脳梗塞、腎不全などのリスクが高いかどうかを判断することができます。コレステロールが高い、というだけでは何の自覚症状も出ませんので、現在の動脈硬化の度合いを知ることで、急いで投薬をしたほうがいいのか、まずは生活習慣の改善で数値が改善するかどうか経過を見るのか、などを知ることで、患者様の治療意欲自体も変わるのではないでしょうか?
コレステロールの数値だけではなく、高血圧や糖尿病、喫煙歴だけでも動脈硬化のリスクになります。動脈硬化の検査をやってみたい!という方ははいつでもご受診ください。頸動脈エコー、CAVI/ABIの検査は予約が必要になりますので、ご受診の上で、検査を施行させていただきます。
【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】
板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。練馬区北町にも隣接しており、徒歩圏内です。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。当院は板橋区・練馬区の診療所では唯一の『高血圧専門医』が常勤しているクリニックとなります。生活習慣病でお困りの方はいつでもご受診ください。