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こんにちは。今日は骨粗鬆症(骨粗しょう症)について、また、糖尿病と骨粗鬆症の関係について書いていこうと思います。
5月から、骨粗しょう症検診が始まっており、すでに多くの患者様が当院を受診しております。そもそも一般的に骨粗しょう症というのは女性に多い病気であり、板橋区の骨粗しょう症検診は5年ごとに女性に送られてくる健康診断です。骨粗鬆症は骨折のリスクになる病気ですが、症状が出るとき≒骨折したとき、なので、骨折しないように予防的に検査、治療を行うことが必須です。骨折してしまうと、高齢の方などは結果的に体力が落ちて歩くことができなくなってしまう可能性などもあり、また、その影響で肺炎にかかるリスクなども上がると言われています。まずは当院での検査の流れについてお話させていただきます。
①骨粗しょう症検診の紙を確認し、当院へ電話予約または直接来院の上で予約をする(飛び込みでいらっしゃっていただいていても検査は可能ですが、ご予約の患者様がいらっしゃった場合そちらの方が優先になるため、お待たせしてしまう可能性がございます。可能であれば、ご予約をお勧めしています。)。今年、40, 45, 50, 55, 60, 65, 70歳になられる方に検診の紙が郵送されていると思いますが、今年に限っては、昨年度に受診することができなかった方も受診可能です(昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で受診控えが多かったため)。
②来院し、簡単に問診チェックをし、その後握力検査と骨密度検査を行います。当院では、骨密度はDIP法という検査方法を用いています。DIP法とは、左手と標準物質(アルミスケール)をともに撮影し、第二中手骨(人差し指)の濃度と標準物質の濃度を比較して、骨密度を算出します。被ばく線量が少なく測定が容易なため、健康診断に向いている検査方法と言えます。
③後日、改めて検査結果を聞きに来ていただきます。検査結果と問診票から、現在の骨粗しょう症の状態、精密検査に回ったほうがいいのか、精密検査に回らずとも生活習慣などで気を付けるべきことは何か、などお話させていただきます。骨粗しょう症は、今までのご病気や使用している薬、たばこやお酒などの習慣、運動習慣、食生活など、多くの要因から影響を受けます。板橋区では、必要であれば健康福祉センターなどで食事や運動などの詳しい相談にも乗ってもらえるシステムもありますので、合わせてご案内させていただきます。
また、糖尿病と骨粗しょう症も非常に深い関係があります。基本的に骨粗しょう症は女性に多い病気ですが、糖尿病などの原因がある場合の骨粗しょう症の頻度は男女差がありません。そのため、糖尿病をお持ちの方は男性であっても必要があれば骨粗しょう症の検査が必要になる可能性があります。特に下記の方は注意が必要です。
・1型糖尿病の方
・HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)のコントロールが悪い方
・インスリンを使用している方
骨密度検査を行うことも非常に重要ですが、糖尿病の方は仮に骨密度の低下がなくても、骨折のリスクは高い可能性がある、とされています。骨質の劣化が原因と考えられていますが、この機序としては、骨代謝の低下や骨同士をつないでいるコラーゲン繊維の強度の低下など、多くの原因が指摘されています。また、糖尿病の治療薬の中には、骨折リスクを増加させてしまう薬もあります。糖尿病の薬は、単に血糖値を下げるためだけではなく、多くの副次的効果もあるため、年齢や体格、腎臓の能力にあった適切な糖尿病薬を選ぶことが非常に重要です。
簡単に糖尿病と骨粗しょう症の関係にも触れましたが、いかがでしたでしょうか?糖尿病と骨粗しょう症の因果関係は徐々に解明されつつありますが、まだわかっていないこともおおいのが現実です。ただし、徐々にHbA1c高値は骨折リスクの増加につながる、というデータも増えてきており、今後どのようになっていくか、研究が待たれますね。
【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】
板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。練馬区北町にも隣接しており、徒歩圏内です。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。当院は骨粗しょう症検診を始め、区民検診やガン検診など行っております。ご予約の上、ご来院ください。