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こんにちは。今日は糖尿病の治療薬について、お話をしようと思います。
糖尿病で治療されている患者さんはみなさんどのような薬を使用していますか??糖尿病の治療薬は大きく分けると、『飲み薬』と『注射薬』に分けられます。注射薬といえば、主に『インスリン』をイメージされる方が多いのではないでしょうか?確かにインスリンをさす場合が多いですが、それ以外にも注射薬は存在します。それが、今回ご紹介するGLP-1受容体作動薬(一部飲み薬もあります)というものになります。
GLP-1というのは小腸から分泌されるホルモンであり、血糖値の上昇に応じてインスリンを分泌する作用に加え、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制することで血糖値の上昇を防ぐ働きがあります。また、消化を遅らせて食後高血糖を抑制したり、中枢神経に作用して食欲を減退させる働きもあります。また、単独で使用した場合は特に、低血糖を起こすリスクが非常に低く、肥満が多い2型糖尿病患者さんにとって体重も減らす作用があるこの薬は非常に魅力的な薬であると言えるでしょう。
ここで当院で使用することの多い薬剤の特徴をいくつかお示しします。
これ以外にもいくつか種類はありますが、多く処方されているのは上記のものが多いですね。現時点で、GLP-1受容体作動薬の飲み薬は1種類のみですが、飲み方に多くの条件があることから使用できる方は限られてくるかとは思います。ただし、その他薬は注射薬なので、やはり注射をしなくていいというメリットも十分大きいと思います。
GLP-1受動態作動薬には、血糖降下作用や体重減少だけでなく、多くの効果があることが分かってきています。糖尿病の三大合併症の一つである『糖尿病性腎症』に対しても有効性が高いと言われており、将来的な透析への進展を遅らせると言われています。また、心臓の保護にも役立っていると言われており、多くの副次的な効果が望める薬剤となっています。効果を簡単にまとめると下記のようになります。
こう見るといいことばかりのGLP-1受動態作動薬ですが、薬ですので当然副作用は考えなければなりません。主な副作用として、最初のうちは嘔吐や便秘、下痢などの消化器症状がおこることがあり、最初は低用量から開始しなければなりません。多くの場合、これらの副作用は減弱していきますが、どうしても慣れない方もいらっしゃいます。特に痩せている高齢者がこの薬剤を使うことでより痩せてしまう、というのはサルコペニア=虚弱、を誘発する可能性があるため、慎重に使用しなければなりません。
糖尿病の治療薬はもちろん『血糖値を下げる』ということが一番の目的になりますが、それ以外にも多くの効果があり、それは同時に糖尿病が多くの臓器障害を起こす怖い病気であるとも言えます。GLP-1受動態作動薬をはじめ、糖尿病には数多くの治療薬があり、ある患者さんにとっては一番良い薬であっても、別の患者さんにとってはその薬が使えなかったり、逆に別の薬のほうが適している、ということもよく経験します。特に、糖尿病の三大合併症である腎臓病=糖尿病性腎症の治療も、腎臓という非常に役割の多い臓器のため、治療に難渋することも多いですね。当院では糖尿病、腎臓病両面から専門的な治療を行っております。GLP-1受動態作動薬での糖尿病治療に限らず、糖尿病、腎臓病治療でお悩みの方はいつでもご相談ください。
【ゆう徳丸内科皮膚科へのアクセス】
板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。練馬区北町にも隣接しており、徒歩圏内です。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。糖尿病治療に関して、当院は糖尿病治療に役立つFree style リブレを導入しております。ご興味のある方はいつでもお問い合わせください。