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こんにちは。今日は糖尿病の合併症について、記事を書いていこうと思います。
糖尿病は、単に血糖値が高くなる、というだけの病気ではありません。血糖値が高くなることで血管を痛めてしまうことによる合併症の病気です。では、具体的にどのような合併症があるでしょうか?
糖尿病≒血管の病気、と言われるだけあって、多くの合併症があります。血管は全身に存在するため、多くの内臓にダメージを引き起こします。脳梗塞や糖尿病性網膜症、狭心症や心筋梗塞、透析を含む腎不全、足の血管が詰まることによる壊疽(=足が腐る)などが代表的な合併症です。その中の三大合併症と言われるものを解説します。
これはなんでしょう?絵なのでわかりにくいかもしれませんが、『しめじ』ですね。なぜいきなり『しめじ』を出したかというと、糖尿病による三大合併症が『しめじ』だからです。
三大合併症とは、神経、目、腎臓に起こるダメージのことです。つまり、次のような意味ですね。怖い合併症として患者さんにも覚えやすくするためのゴロのようにも思えますが、非常に有用なゴロだと思います。思いついた先人は偉大ですね。ちなみにこれは一般的に合併症を起こす順番も表しています。つまり、神経→目→腎臓、の順番に起こることが多いため、例えば腎臓がすでに悪くなっている人は、すでに糖尿病性網膜症を発症している可能性が高くなります。
糖尿病の状態が悪いと、このような合併症を起こしていきます。もちろん合併症はこれだけではなく、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などの重篤な合併症もあるため、いかに血糖値のコントロールをよくするかが重要になってきます(血糖値のコントロール(例えばHbA1c 7%以下をキープする、など)に関しては、また別の記事で詳細をupしていきます)。
1.手足のしびれ(神経障害)
一番最初に出てくる合併症は、神経障害と言われる手足のしびれや感覚に鈍さなどと言われています。自覚症状として感じている人もいますが、採血などで数値で見れるものではないためなかなか自覚できない人もいます。感じにくくなるとどのようなことが起こるかというと、例えばこたつの中で寝てしまい、足に火傷を負ったのにも関わらず熱いことに気が付かないため、重度の火傷になってしまう患者さんが本当によくいらっしゃいます。逆に、なんで気が付かなかったのかわからないくらいの火傷を負った患者さんが、その時点で採血をしてみると初めて糖尿病が指摘された、ということも多く経験します。当院は皮膚科医師と連携しておりますので、皮膚の症状から糖尿病の診断がついた場合も、そのままどちらも当院で治療を行うことが可能です。
2.目の合併症(糖尿病性網膜症)
2つ目は、糖尿病性網膜症と言って、目が悪くなる合併症があります。目は細い血管が張り巡らされている臓器であり、放っておくと眼底出血などを起こす可能性があります。糖尿病が初めて診断された際には必ず眼底検査を推奨し、眼科の医師に網膜症の有無をチェックしていただいています。糖尿病を一度診断された人は網膜症を起こすリスクを抱えるため、最低でも1年に1度の定期検査を推奨しています。
3. 腎臓の合併症(≒透析)
3つ目は糖尿病性腎不全、つまり最終的には腎臓が働かなくなり透析になってしまう合併症です。透析という言葉は皆さん聞いたことがあると思いますが、腎臓が働かなくなると尿が作れなくなり、それを代替するために透析を受けなくてはなりません。現在透析になってしまう患者さんの約半数は糖尿病が原因と言われており、いかに多いかがわかるかと思います。糖尿病性腎不全は一度発症してしまうと治る見込みは現在の医療では少ないですが、進行を遅らせることができるため、専門的な治療が必要になります。
専門的な治療とは、血圧の厳格な管理、腎性貧血と言われる腎不全の伴い発症する貧血の治療、ナトリウムやカリウム、カルシウムやリンといった電解質(ミネラル)の管理、尿酸値の適切な治療、アシドーシスという血液の酸性やアルカリ性の管理、骨の代謝をつかさどる副甲状腺機能の治療など、腎臓が関与している体の中の機能は非常に多くを占めています。透析になることを阻止する、将来的に透析になってしまう可能性が高くても、少しでも透析になる時期を遅らせるためには早くから腎臓専門の医師にかかることが重要です。
当院では糖尿病の発症から腎不全の管理、最終的に透析になってしまったとしても腹膜透析の管理含めて行うことが可能となっています。糖尿病があり腎臓の合併症が不安な方はいつでもご相談ください。
今日は糖尿病の三大合併症に関して、記事を書きました。糖尿病は症状が出にくい病気ですが、非常に合併症が多い病気です。合併症を起こさないためにも、適切な治療を行い、良い血糖管理を実現していきましょう。
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板橋区徳丸4丁目にあるゆう徳丸内科皮膚科へは、有楽町線・副都心線『地下鉄赤塚駅』、東武東上線『下赤塚駅』『東武練馬駅』から徒歩圏内です。国際興業バス(下赤03)、りんりんGO(板橋区コミュニティバス)「赤塚第一中学校」バス停目の前であり、駐車場・駐輪場完備、敷地内に薬局完備しており、受診しやすい環境を整えています。待合室は広く確保されており、予約システムを導入していることで待ち時間の短縮に努め、新型コロナウイルス感染症を始めとした感染症対策を万全に行っております。糖尿病治療に関して、当院は糖尿病治療に役立つFree style リブレを導入しております。ご興味のある方はいつでもお問い合わせください。